今日の季語 2021/6
ラムネ
少年も顎を揚げずにラムネかな
蟻(あり):「蟻の道・蟻の列」
鳥瞰やくねくねと蟻の行進
若葉雨(わかばあめ):「若葉寒・若葉風」
犬小屋のペンキ塗り替え若葉雨
洗ひ髪(あらいがみ):「髪洗ふ」
風呂上がり姉やおばけに洗ひ髪
芒種(ぼうしゅ):二十四節気季語
宿題の空をぼんやり芒種かな
螢袋(ほたるぶくろ):「釣鐘草・提灯花・風鈴草」
虫よ来い螢袋や灯る昼
梅雨曇(つゆぐもり)
ワクチンやあと十五分梅雨曇
桜桃の実(おうとうのみ):「さくらんぼ・桜桃」
破る皮夢含ませてさくらんぼ
夾竹桃(きょうちくとう)
ポータブルラヂオ夾竹桃の覚え初め
緋鯉(ひごい):「錦鯉」
水しぶきライト浮き出し錦鯉
子蟷螂(こかまきり):「蟷螂の子」
子蟷螂湧き上がる如膨れたり
玉葱(たまねぎ)
お似合いと玉葱縛り竹に吊り
五月闇(さつきやみ):「梅雨闇・夏闇」
黒頭巾隠す刃五月闇
花栗(はなぐり):「栗咲く」
花栗や犬の啼かない夜もあり
早苗月(さなえづき):「五月雨月(さみだれづき)」
早苗月続く緑の風が音
今年竹(ことしだけ):「竹の若葉」
天へ天先端光り今年竹
明早し(あけはやし):「明易し・明急ぐ」
明早し連絡船の沖にゐて
集汁(あつめじる)
アツアツの熱きあぶらげ集汁
蛇の衣(へびのきぬ)
庭の松羽衣ごとし蛇の衣
お絞り(おしぼり)
お絞りや投げ渡すとははしたない
夏至(げし):二十四節気
届く本名前探して夏至の午後
梅雨冷(つゆびえ):「梅雨寒し」
梅雨冷や悩む長袖着る着ない
やご:「太鼓虫」
水の上やご待つ空へ殻破り
夏川・夏河(なつがわ)
夏の川三角網へよせる足
さみだるる
スカイツリー消して半分さみだるる
木耳(きくらげ)
木耳や立ち止まらずと頂上へ
「鮓・鮨」:「熟(なれ)鮓・早鮓・握り鮓」
さり気なくうんちく述べて握鮓
苔清水(こけしみず):「山清水・岩清水・草清水・庭清水」など
響き声冷やし手のひら山清水
蝉の穴(せみのあな)
蝉の穴裏の光の見えて夜
青梅雨(あおづゆ)
青梅雨やワクチンのあげて体温
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?