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今日の季語 2021/9
寒蝉(かんせん):「つくつくぼうし」
何処の木寒蝉細き六本木
荻の声(おぎのこえ):「荻の風」「荻吹く」
背の高き草原一人荻の声
秋風(あきかぜ・しゅうふう):「白風(はくふう)・爽籟(そうらい)・秋の初風」
秋風や高台を摺る音のして
扇置く(おうぎおく):「捨て扇・忘れ扇・扇・団扇」
慌し下駄箱の上扇置く
秋の灯(あきのひ):「秋ともし・秋灯(しゅうとう)」
秋の灯に数字ばかりの妣がメモ
爪紅(つまべに・つまくれない):「鳳仙花」
つまべにや奥にこんもり吾子招く
白露(はくろ):二十四節気季語
野次馬を眺め野次馬白露かな
南瓜(かぼちゃ):「とうなす・なんきん」
ぼこぼこの皺の味わい南瓜かな
鰯引く(いわしひく):「鰯汲む・鰯網」
勝負顔指の手応え鰯引く
厄日(やくび)
穏やかな厄日なんども地球釣る
秋桜(あきざくら):「コスモス」
風煽り荒れ地あちこち秋桜
台風(たいふう)
台風やどんと地響波の音
稲掛(いねかけ):はず
遊び場所高層気分はずの上
虫時雨(むししぐれ)
指絡め向こう岸より虫時雨
秋祭(あきまつり):「村祭・里祭」
舞舞台村人総出秋祭
まひぶたいむらびとそうであきまつり
小鳥来る(ことりくる):「小鳥渡る」
小鳥来る遊ぶ隙無き瓦屋根
灯火親(とうかした)し:「灯(ひ)親し」
筆の邪魔灯火親しめぬ野暮用
糸瓜の水(へちまのみず):「糸瓜の水取る」
宵闇や壜光らせて糸瓜水
簾名残(すだれなごり):「秋簾・簾納む・簾外す」
簾名残の出張の朝「気をつけて」
黒葡萄(くろぶどう):「巨峰」
糖度計期待外さぬ黒葡萄
十五夜(じゅうごや):「名月・三五夜・望の夜」
十五夜の兎も年とえくぼ顔
鱗雲(うろこぐも):「巻積雲」
鱗雲明日の天気を考える
秋分(しゅうぶん):二十四節気季語
秋分や静かに流る清浄機
ちちろ:「ちちろ虫・つづれさせ」
日も暮れて帰れとちちろなく小路
千草(ちぐさ):「八千草(やちぐさ)」
伸び盛り一人小さな千草かな
ラ フランス:「洋梨」
ラフランス後は知らないプレゼント
彼岸花(ひがんばな):「天蓋花・狐花」
赤道の線引き終えて彼岸花
秋澄む(あきすむ):「清秋」
秋澄むや新し棟木吊り上げて
猿茸(ましらたけ):「胡孫眼」
猿茸こだま返して縞ひとつ
哀れ蚊(あわれか)
哀れ蚊やかつての音を出したくも
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