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【エドラボ!ニュース】相洋高等学校向け「校内留学プログラム」

エドラボ!の多岐にわたる活動を、定期的に皆様にお届けしたいと思います。今回は、記念すべき第1弾です。

昨年、エドラボ!起ち上げと同じタイミングでプログラム実施となった、学校法人明徳学園 相洋高等学校向け「校内留学プログラム」が、早くも2年目の実施となりました。今年度は185名の生徒が参加し、3月14日(月)から22日(火)の期間に、遠足や球技大会などの学校行事を挟みながら行いました。

株式会社Gakkenと共同で実施する「校内留学プログラム」は、コロナ禍により渡航が難しくなった高校1年生の語学研修の代替として開始した、文理コースの特別行事。生徒たちは、5日間各クラスを担当するネイティブ講師と英語でコミュニケーションを取って、楽しみながら学びを深めて行きます。

今年度実施したプログラムでは、シンガポールでの語学研修で役立つ英会話や、自国/他国の文化理解を学ぶだけでなく、自分の意見を相手に分かりやすく伝える「ロジカルスピーキングスキル」を学ぶセクションを追加しました。疑似留学体験と並行し、大学や社会に出てからも必要とされるスキルを習得できる新カリキュラムです。最初から全てを教えるのではなく、生徒が自らで考え、答えを見つけていく環境を与える、エドラボ!のプログラムは将来どこにいても活躍の出来る「ユニバーサル人材」となるスキルを身に付けられるように設計されています。

2023年度「校内留学プログラム」新カリキュラム

セクション1:「シンガポールへの疑似留学」
       ~ 留学初日から最終日までの様々な場面を再現!~
セクション2:「ロジカルスピーキングスキルの習得」
       ~ 自分の意見を分かりやすくする!伝える!~
最終発表  :「シンガポール1日旅行プランの発表」
         ~ 文化を比較しながら、グループで旅行プランを作成!~

ここからは、各セクションでの学びと生徒たちの様子を紹介します。

■ セクション1:「シンガポールへの疑似留学」

空港での入国審査や現地交通機関での移動、食事や買い物など、留学で必要な場面でのシミュレーション通して、英語力・コミュニケーション力・柔軟な対応力を伸ばします。またこのセクションでは、相手と会話を続けるための効果的な質問方法を学び、英語でのスモールトークにも挑戦。

生徒は、日本人留学生役と現地人役に分かれ、与えられたミッションにチャレンジしていきます。想定される会話の練習だけでなく、知らない土地で迷子になったり、レストランで注文したものとは異なる料理が運ばれてきたり...予期せぬハプニングにも、グループで協力しながら柔軟に対応する生徒たちの姿が見られました。

■ セクション2:「ロジカルスピーキングスキルの習得」

自分の意見を相手に分かり易く伝えるためには、アイデアをまとめ、論理的な構成でストーリー作りをする必要があります。このセクションでは、ロジカルスピーキングの基本構成を学び、与えられたテーマに対する自分の意見を確立させていくことが目的です。

相手を説得するために必要とされるエビデンスの上手な活用法を学ぶ生徒たち。プログラムの経過と共に、スラスラと英語で自分の意見を書きクラスで発表する生徒の姿が印象的でした。

■ 最終発表:「シンガポール1日旅行プランの発表」

生徒たちは、これまで学んできた英語力とスキルを活用し、プログラム最終日に「シンガポールの1日旅行プラン」を発表します。ここで与えられたミッションは、日本とシンガポールの文化や生活を比較すること。グループで協力してリサーチを行い、発表の準備を行います。

クラスで学んだプレゼンテーションのTips(アイコンタクト、ジェスチャー、声の使い方 etc.)を意識し、堂々と発表するクラスメイトの姿に刺激を受けながら、グループごとに個性の光る発表をすることが出来ました。

初日は緊張気味で声が出なかった生徒たちも、2日目、3日目と経つにつれ少しずつ自発的に発言するようになり、最終日には講師と笑顔でやり取りをする様子が見られました。

生徒感想(一部抜粋)

・英語で自分の意見を言おうとするとすごく頭を使うので、出来る実感が沸いたし、なによりプロジェクトが楽しかった。
・知ってる単語を並べたりしながら自分が話したことが相手に伝わった時がとても嬉しかった
・先生がどんどんトライして!と言ってくれたことが英語を話すことに対しての抵抗がなくなった理由でした。間違いを怖がらない雰囲気がとてもやりやすかったです。
・ 英語の難しさを知ったけど、それより外国の人と仲良くなった時とっても楽しいのだろうなと思った。英語をもっと学習していきたいなと思った。

・クリス先生へ。英語は全然わかんないけど、先生が話していることがたまに分かったりするとめっちゃ嬉しかったです。楽しかったです!
・アレクサ先生へ。本当に楽しい授業でした!分からないところを何回も優しく教えていただいたおかげで英語が好きになりました。
・ベッキー先生、可愛くて明るくわかりやすい授業をありがとうございました。シンガポールへ行った時はベッキー先生のことを思い出して明るく話してみたいと思います!
・ゾヤ先生へ。私は英語があまり好きじゃなかったけど、ゾヤ先生の綺麗な発音を聞き取れたのが嬉しくて、これからの英語を勉強するモチベーションになりました!

昨年度に引き続き「本当に楽しかった!」とネイティブ講師との別れを惜しむ生徒たちが多く、彼らにとって英語力やソフトスキル以上の価値も吸収することの出来たプログラムとなったのではないかと感じました。コロナウイルスの状況が徐々に落ち着き、語学研修や海外留学での渡航も戻りつつあります。今後は「留学代替⇒留学準備」を視野に、渡航前の生徒たちの自信となり、より意義のある留学へと繋がるようなプログラムを提供していきたいと思います。                      
                           (筆:吉村)


~編集後記~
ストーリーテリングの知見から、シミュレーション体験を通じた効果的な学びを編み出すのがエドラボ!の特徴です。こうした疑似留学体験に加えて、ロジカルスピーキングといったソフトスキル養成を挟みつつ、異文化探究に触れるアクティブ・ラーニングと組み合わせました。世界で能動的に活躍できるユニバーサル人材を育てるというプログラム趣意が、広く世界に目を向ける学校教育目標に叶って好評を博しています。       (須川)