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これからの教育業界を担う人材像

今日は、これからの教育業界で求められる人材について考えていこうと思います。なぜこのテーマについて考えたいと思ったかというと、教育業界全体が変わりつつあるというのは教育に身を投じる方であればなんとなく感じるところかとは思いますが、一方でその変化する教育業界の中で活躍できる人材が圧倒的に足りていないと感じるからです。

昨今、教職免許の取得に関する倍率が年々下がっているところで慢性的に先生不足が叫ばれていますが、先生以外で教育セクターで活動する人材においても同じことが言えると思っています。

また、ただ母数が足りていればいいという問題ではなく、それ以上に教育業界にフィットする人材が必要であり、その人材発掘は年々難易度が上がっているなと感じています。

なぜかというと、何度も私のブログでも述べていますが、現代時代は不確実性の高い社会だからです。

まだピンとこないかもしれませんが、少なくともK-12の教育過程に焦点を当てると、彼らが教育を享受する時間は12年あります。

この時間軸への意識がとても重要です。12年もあれば様々なことが変わります。

12年前(2008年~2009年)はiPhoneの2代目が発売されており、通信環境で言えば3Gです。今や5Gがどうのこうのと言われている世の中ですから、今当たり前のように4Gを触っている世界からは正直そんな時代あったのと言われるほどです。周りを見渡せばまだまだ圧倒的にガラケーを使っている人がほとんどではなかったでしょうか。

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社会に目を向ければ、リーマンショックがあったりと経済でもぐらついていました。

しかし教育過程で考えると、12年という時間は、小学校1年生が高校3年生になる頃であり、学年や学校は変われど、ある意味まだ教育課程の中で先生から教育を受けているわけです。これは盲点の事実だと思います。

では、この12年間の教育課程の中でどのように先生ないしそこに関わる教育従事者が彼らに学びを提供すればいいのでしょうか。今から書いていきます。

1. 未来を想像しながら教育を考えられる人材

これに関しては、前置きを読んでいただいていればなんとなく想像がつくのではないでしょうか。笑

この投稿でも記述しましたが、社会変化に応じて益々教育のあり方は変わっていきます。21世紀もやっと1/5が終わったところですから、正直まだまだ変化を見せていきます。

しかし、未来を考えると言ってもこれは極めて難しい問題です。

12年後の未来を考えながら今目の前に教える内容を工夫できるという人はいません。ほとんどの人が未来を予想することはできますが、その通りの未来が実現するかはわかりません。

とはいえ、半歩先の未来などは今出ているテクノロジーなどのラインナップを見ればなんとなく見ることができますし、そのテクノロジーの進化がもたらす価値やその先の社会を考えることはできます。

加えて現在や過去の、社会の経済状況、政治状況、社会課題などを広くキャッチアップしていくことで自分なりの未来の社会が予想できます。ここに対して貪欲に情報を取り入れたいと思う人材かどうかは重要な観点だと思います。

それらの情報を元に、自分なりにこの未来の社会を見定め、その社会で身に付けるべき力を逆算して、毎日の教育活動へ落とし込もうとすることが重要です。

2. 社会に開かれている人材

これは前回の投稿でも書きましたが、文科省も社会に開かれた教育というのは一つの大きなテーマとなっています。

個人的には教育システム全体が社会に開かれた体制になるよりも先にまずは個々人が社会に開かれている人材になる必要だと考えています。

自分の実体験でもそうでしたが、人生の価値観を劇的に変えるきっかけというのは、人との出会いがもたらすものが多いのではないかなと思っています。

特に別業種や自分とは遠い職種にある人の話というのはとても刺激的で、道の世界を知ることになります。できるだけ様々な人と出会っておくことで自分自身の視野を広げることができ、個人としての見聞が広がるのに加えて、例えば生徒が将来このような職業に就きたいと思った時に紹介できたりします。

また、このような行動ができる人材が増えていけば結果的に教育システムとして社会と教育がつながった状態を実現することもできます。

先生や教育業界に従事する人材が、様々な領域の人とのパイプ役になれるというのは今後の教育を担う人材として必須の要件になると考えています。

3. 教師経験のある人材

やはりここの観点は教育業界においてかなり重要になるなと痛感しています。

私個人では教員免許を有していないので、教師経験はありませんが、やはり実際に生徒の前で教えたことがあるのと、ないのでは大きな差があります。

生徒のリアクション、どのような属性の生徒がいるのか、どのような場面で生徒が伸び悩むのか、など実体験に基づいて教育に従事することは非常に重要です。

今回の投稿ではあくまで教育業界に求められる人材ですので、先生とも先生でないものとも特定していません。

しかし、現在先生だろうと、先生でなかろうと、教育従事者にとって先生経験があるか、ないか、という点はサービス設計をする点においても、実際に生徒への教育を直接提供する点においても重要だと思っています。

それは、やはり最終的なエンドユーザーはどこまで言っても"生徒"であり、彼らがより良い未来に向かって学ぶべきものを学べている状態をより解像度の高い形で実現するには教師経験というのは非常にキーとなる部分だと思っています。

4. Win-Winを考えられる人材

これはビジネスに従事する人であれば当たり前ですが、教師にとっては馴染みのない部分かもしれません。

社会は全てと言ってもいいほど"利害"で動いていますから、自分が何かをお願いする、もしくは連携する時に、相手にとって自分が関わることで関わるだけの価値やメリットがあるかを考えなければいけません。

この点を考えて行動できる人間は、2でも述べた社会に開かれた人材でうまく人脈を広げることもできるでしょうし、中長期的な関係を築く婆には必須のスキルになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。現状に目を向けると、これらの4つの観点を兼ねている人材は多くいない印象です。とはいえ、この4つを兼ねた先生なり教育従事者はかなりのバリューを発揮できると考えます。

今後はこれらの観点を意識しつつ、自分がどのように教育業界に携わっていくべきなのかを考えていきたいと思いますし、これから教育業界に従事する人はにとって少しでも有意義な情報となればと思っています。

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