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新人を育てる「OJTの基本」

はじめに

教える人にありがちなのは、「どうして教えたのにできないの?」と思って評価してしまうことです。自分が優れている場合もありますが、教える場合においては自分が優れているとかどうでも良いのです。コミュニケーションも同じですが、情報を伝え・受ける際に発生した齟齬はまず伝え方が悪いのです。
この齟齬はストレスになり、貯まれば教える人もそうですが教わる人もネガティブになってしまったり怒ってしまったりと良い結果を生まないのです。

ターゲット

OJTなどで新人を教育する人。また、教育される人。
こう教えれば良い、ということを書きますが、教わる側も教えることを知っておくと教わる心構えができるのではないでしょうか。

本題

実務を通じて教えるOJT。ただ教えるだけではNGです。
OJTには
・Show(先輩がやってみせる
・Tell(やり方を説明する
・Do(新人にさせてみる
・Check(その場で評価・指導をする
の4ステップがそれぞれありますので紹介します。

Show

先輩がまず業務内容を見せます。この場で、承認欲求の高い人など所謂「どやがしたい人」は自分の熟達したやり方を披露したがるが、NG。
新人に覚えてほしい行動を見せることが重要。
あれもこれもたくさん見せても情報量が多すぎますね。

一度で必ず理解できません。「大事なことは一度しか言わない」もNGです。人間は機械ではありません。

見せた最後に、ちゃんと見えていたか、どう思ったかと質問して確認をすること。
これは、教えたことへのフィードバックにもなるため、今後「こう見せたほうが良いな」と成長にも繋がります。

Tell

説明するときに曖昧な表現はNG。(ざっくりと、こんな感じで、etc)
ざっくりと、が分かるのはできる人です。今回自分が教えるのはわからない人に対して、であることを忘れないようにしたいですね。
より具体的な表現を心がけましょう。

やったことの理由を説明することも大事です。ここをこうするんだ、で終わってしまっては小手先の知識ですし、応用が効きません。基礎を教えるのであれば、なぜその行動が重要なのか、なぜそれを覚えてほしいのか、理由も添えることが必要です。

Do

新人さんにやってもらいましょう。人間、やってみないとわからないことがあります。例えば資格。参考書を読んでできた気になってしまうことありますよね、私はあります。でも、実際に問題を解いてみるとわからない、ということがありますね。

やってもらったあと、必ず確認してあげましょう。わからないこと、わかったけれども気になるところ、もっと知りたいところ。

大切なことは褒めること。体育会系の叱られて覚える、怒鳴られて覚える、そんな恐怖での学習は恐怖でしか無いですね。昔はあったようですが私は勘弁願いたいです。
「よくできた」「よく気づいた」「いいね!」「進歩したね」。褒められて嬉しくない人はいません。

Check

教えた際に「できたこと、できるようになったこと」「できなかったこと」を適切に具体的にフィードバックしてあげましょう。できなかったことはちゃんと次できるようにアドバイスもしてあげると尚良しですね。

伝える際に、「できなかったけどできるようになった」ということも嬉しいですが、もっと成長を促すのは「できたけど、こうするともっといいよ」というポジティブなフィードバックです。

まとめ

やり方を見せて、一方的に指示するだけがOJTではないです。あくまで「On The Job Training」です。

やってみせて、説明を加えて、やらせてみせて、確認をする。
大切なのは各フェーズでの対話です。

対話を通じて、「教えること」のフィードバックを得て「教わる」ことも充分あるので、お互いにWinWinな指導をしていきましょう!

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