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【アメリカ駐在】自然に身を任せる: 補習校も塾もナシ! 現地校だけで過ごしてみた話

こんにちは、Edubalアンバサダーの葉子です。記念すべきnote初投稿のテーマ「現地校のみ生活」に入る前に、少しだけ家族紹介をさせてください。今後、帰国子女だらけの家族だからこその面白いことも書いていけたらと思います。

私:元帰国子女(小5~中3冬までアメリカ)
夫:元帰国子女(小4~中3夏までアメリカ)
長女:帰国子女(小5~高3夏までアメリカ)
次女:帰国子女(小1~中2夏までアメリカ)
長男:帰国子女(幼稚園年中~小6夏までアメリカ)

Edubalで紹介していただいた長女のインタビュー記事


今回のnoteでは、現地校のみにした理由について書いています。


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補習校も塾もナシ! 私の場合

 父のアメリカ赴任に伴い、私が渡米したのは小学5年生の春のことでした。年子の弟は小学4年生、妹は幼稚園に入園するというタイミング。このときに、父から言われたことで印象に残っている言葉があります。

「どうせ日本に帰ったら死ぬまであと70年くらい日本語を使うんだから」

こんな感じだったかと思います(昔のことなので記憶が曖昧)。

 そのようなわけで、私と弟、妹は現地校のみで約5年間を過ごしました。それで、どうなったのか? 日本語がボロボロになりました。当たり前ですね。

 そして中学3年生の冬に帰国すると、大きなカルチャーショックを受けました。先生の板書スピードについていけず、まだ書き写しているのに消されてしまって諦める。日本のカルチャーに触れていなかったので、同級生の話題にまったくついていけない。それなのに、なぜ性懲りもなく自分の子どもたちにも同じようにしたのか? 「それはそれで良かった」と思っているからです。

かの有名なアメリカのスクールバス


補習校も塾もナシ! 子どもたちの場合

 夫のアメリカ赴任が決まったのは、2013年になってすぐのことでした。このとき、現地校のみだった私 VS. 補習校にも通っていた夫で、ちょっとだけ揉めました。ただ、ここで私たち夫婦の議論(喧嘩ではない)した内容を事細かに書いても仕方がないので割愛しますが、とにかく我が家は子どもたちを補習校にも塾にも通わせないことにしました。

現地校のみのメリット

 当たり前ですが、土曜日は家族の用事を入れたい放題です。とくに我が家は次女と長男がサッカーのトラベルチーム【トライアウトを受けて所属するクラブチームのこと】に入っていたので、土日は試合や他州で泊りがけでのトーナメントがあり、そういうときでも補習校や塾を気にせずに行けました。

 そして、親も子も友人関係が現地校とクラブチームのみだったため、とくに子どもたちは現地の友人ばかりになり、必然的に英語力がグングン伸びました。家族ぐるみでの付き合いもあり、New Year's Eve Partyに招待されアメリカ式の年越しも経験できたことは良い思い出です。

 ちなみに私が子ども時代にアメリカで暮らしていたときは、土曜日は家族5人で中華レストランの飲茶を食べ、中国の食料品店で食材を買い、ボーリングをするのが常でした。補習校や塾へ行かなければ親も子も日本人の友達はできませんが、そのぶん家族と過ごす時間が増え、絆はかなり深まったように思います。

現地校のみのデメリット

 日本語の力が落ちます。もう一度書きますが、当たり前ですね。とはいえ、まったく日本の教育を受けさせなかったわけではなく、一応という感じで通信教育を受講させていました。ですが、正直に言って全然続かなかったです。

 5thからアメリカの現地校に入った長女は、現地の勉強を理解し、アメリカ生活に慣れるのに必死で早々に脱落。日本で小1になったばかりだった次女が一番続いたのかな? 真面目な性格もあり、小6近くまでは1人でそこそこ頑張ってやっていました。長男は渡米1年半後の日本で小1になるタイミングで始めましたが、すでに英語のほうが強くなりつつあったのもあり、どのくらい続いたか覚えてさえいません……。


 なかでも、どうしても忘れられないエピソードが1つ。息子が「名」という漢字を使って文章を作るという設問に対して、「名す」と書いていたんです。そう、ナス。茄子。漢字に意味があると知らなかったんですね。小1がやったこととはいえ、笑っている場合ではなかったのかもしれませんが、笑ってしまいました。


(誰が)エジソンが (どうした)でんきをつくった (どう思ったか)いいひと。by息子
伝記を読み聞かせて感想を書かせる勉強法を思いつくも即終了


自然に身を任せる

 ここで、タイトルの「自然に身を任せる」です。これは、当時から心に固く決めていたとかではなく、今振り返ると、自分はそれを大切にして子どもたちと向き合ってきたのかな? という実感のようなものです。

 要するに、アメリカに住んでいるから英語をやる。日本に住んでいるから日本語をやる。というのが、私の子育てにおけるスタンスなのかもしれません。

 海外在住中、あるいは渡航前から子どもの日本語教育や帰国後の進路について考えている親からすれば、「甘い!」の一言だろうと思います。実際に、「甘かったな」と思うこともなくはありません。ですが、何はともあれそういう7年間を過ごして今の私たちがあるのだし、私は今の自分にも、子どもたちの姿にも大満足しています(だから良いんです)。


結局

 まとめると、海外生活中のお父さんやお母さんは、我が子にとってベストだと思うことを一生懸命に模索し、頑張っています。それが補習校や塾に入れて日本語教育に抜けのないようにすることでも、日本のことは置いておいてどっぷり現地の生活に浸かることでも、そのあいだのどこかでも、それぞれに良いのだと思います。


 私としては、今まさに海外生活中で子どもの日本語教育に悩んでいる人が、このnote を読んで「この人よりはやってるし、まあいっか」とか「こんな親もいるのね」と心を軽くしてくれたら嬉しいです。