コロナ後遺症とミトコンドリアの意外な関係

2024年7月4日 12:06

近年、ミトコンドリアという言葉が注目を集めています。ミトコンドリアは細胞内にある小さな器官で、ATPと呼ばれるエネルギーを生み出す役割を担っています。人間が生命活動を維持するためには、このATPが不可欠。

コロナ後遺症とこのミトコンドリアの関係性があるのではという話が最近よく取り上げられています。研究によると、コロナウイルス感染症を発症した後に、倦怠感、呼吸困難、ブレインフォグなど様々な症状が現れるコロナ後遺症の患者さんのミトコンドリア機能が低下していることが分かっています。

ミトコンドリア機能が低下すると、以下のような症状が現れます。

これらの症状ってまさにコロナ後遺症で多く報告されている症状と同じ

考えられるメカニズムは以下の通り

ウイルスによる直接的な攻撃: コロナウイルスが細胞に侵入し、ミトコンドリアを直接攻撃する可能性
炎症: コロナウイルス感染症は、全身に炎症を引き起こすため、この炎症がミトコンドリアにダメージを与える可能性
オートファジーの抑制: オートファジーは、古くなった細胞内器官を分解し、新しい細胞内器官に入れ替える仕組み。コロナウイルス感染症はこのオートファジーの働きを抑制し、ミトコンドリアの機能低下につながる可能性

ミトコンドリア機能の低下は、コロナ後遺症だけでなく、様々な病気の発症リスクを高めることが分かっています。

ミトコンドリア機能を向上させるための生活習慣

適度な運動: 運動はミトコンドリアの数と機能を増やすことがわかっています。週に3～5日、30分程度の運動を心がけましょう。
質の高い睡眠: 睡眠中に分泌される成長ホルモンは、ミトコンドリアの生成を促進します。毎日7～8時間の睡眠をしっかりと取るようにしましょう。
バランスの良い食事: ミトコンドリアの健康に必要な栄養素をバランス良く摂取しましょう。特に、ビタミンB群、ビタミンC、CoQ10、マグネシウムなどが重要です。
ストレス管理: ストレスはミトコンドリア機能を低下させることがわかっています。ヨガや瞑想など、自分なりのストレス解消法を見つけて実践しましょう。

もちろん、ファーストチョイスとして、コロナ後遺症にお悩みの方は医療機関へ受診を

受診するほどひどくはないけれど何となく体調が…という状態なら運動やサプリメントなどを試してみるのもよいかもしれません。

ミトコンドリア機能を健康に保つことは、コロナ後遺症の予防だけでなく、様々な病気の予防や健康維持にもつながります。
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