親子国内留学ー6月の気づき(学校編)ー

2022年4月より親子で国内留学しています
国内留学のリアルと小5の娘の成長記録を綴ります。

6月の学校での一番大きな出来事は、水泳の授業でした。

うちの子はもともと地元のスイミングクラブで1年くらい習っていたので、泳ぐことは問題なくできました。習い始めたタイミングがゴールデンエイジの時期とマッチしたのが良かったのか、なんなく1年で4泳法をマスターすることができました。これは一番コスパの良い習い事だなぁと今でも思います。

親子留学でびっくりしたのは、こちらの子どもたちは海が近い環境にありながらも、泳ぎがあまり得意ではなかったこと。通える距離に水泳教室はありません。

そのため娘は、小規模校で6年生男子も差し置いてトップのタイムを誇るスイマーとなりました。突如、先生方や保護者の方、周りの子からも一目おかれる存在となり、たくさんの称賛の声をいただきました。学内対抗水泳リレーではアンカーにも選んでもらえました。

しかしここで注目すべきなのは、娘は地元の水泳教室では決して早いグループではなくて平均レベルだったということです。本人も「スイミング教室では遅かったのに、なんかここにきたら一番だった」と驚いています。

スイミング教室では、しっかりとタイム(数字)で速さを管理するレベルでもまだなかったので、比較する相対基準が変わったということが10歳くらいでは分からないものなんですね。

こちらでの水泳授業は7回程度です。すごい人扱いされることで、実際タイムに変化があったのかどうかは、ぜひ帰ったら記録簿を見返して検証する価値があると思っています。

こちらでは、担任の先生の指導で皆んなやっとクロール、平泳ぎのレベルです。「先生にたのまれて、全員の前で4泳法のメドレーをやらされた」と話す娘には、誇らしげな表情が見え隠れしていました。先生にも頼りにされ、他の子に泳ぎのコツを教えたりもしていたようです。8月には市の水泳大会の選手としても出場するようです。

この出来事は、本人にとっても活躍できる場となり自信へとつながり良かったと思いますが、地元の子にとっても刺激を受ける機会になったようです。いかんせん田舎は、習い事や文化的なこと、スポーツ・音楽など生活に直結しないけど豊かさを生み出す活動に触れる機会が、街と比べて圧倒的に少ない(分野によってはゼロ)と改めて気づきました。

よく小さい頃は自然のなかでの子育て、高学年か中学生くらいからは進学なども見据えて都会の方が良いという意見を目にします。ここにきて初めてその意味がわかりました。ただこれは自分の子どもがどんなタイプの子かにもよるので、一概にそれが良いとは言い切れないと思います。

小さい集団の方が安心して能力を発揮できる子、大きい集団で切磋琢磨したほうが伸びる子、色々な分野に興味があって挑戦してみたい子、自然が大好きな子。オシャレが好きな子。

そしてオンラインが標準の今は、逆に知識的な学びの多くはオンラインでも完結するかもしれないけれど、五感を使った学びや成長はある種の環境でなければ体得できない、ということがあるのかもしれません。(実際にこちらにきてからの娘の写生の絵、特に色使いは目を見張る変化がありました!!他の地元の子の絵も非常に豊かで素晴らしいです。)

わがやの場合、今のところ田舎で1年過ごす決断をしたのは、大成功以外のなにものでもありません。どんな分野でも、成長曲線は最初ぐっと伸びて、7割達成程度までいくとあとは横ばいに少しずつ伸びていくものだと感じています。それなら、7割達成のあと3割伸ばすところに多大な労力と時間を使うよりも、新規の分野で0→7を複数達成していく方が、人生においてのコスパは優れているのではないでしょうか。

私は趣味で家庭菜園をしますが、特に野菜の栽培においては、どう大きく美味しく育つかは、適切な時期に、どんな手を、どの程度かけたかで大きく結果が変わります。時期外れに植えたトマトはどれだけ肥料を与えてももう決して実をつけません。

人生という成長曲線の中で、同じ一人の人間でも、子ども時代にやった方がよいこと、思春期にやった方がよいこと、大人になってからやった方がよいこと、老年期にやった方がよいこと。それぞれの発達段階で最も必要とされ、かつ最も身(実)になる活動が存在していると思います。

それは一種の洗脳や常識や宣伝などで見えにくくなっているかもしれないけど、真実を見る目を曇らせないようにしながら、わが子そして自分自身の成長を戦略的にこれからも考えていきたいです。







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