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改めて、日本の名作を読むweek

旅行に行っていました。

旅のお供に読む本は、「行き先に関わるもの」よりも「全く関わらないもの」をよく選びます。特に、今回は荷物をできるだけ減らしたかったので、ちょっと悩んだ末に、kindleの青空文庫をお供にすることにしました。これがとてもよかった…!

青空文庫とは、<著作権が消滅した作品や著者が許諾した作品のテキストを公開しているインターネット上の電子図書館>のこと。著作権は、一般に著者の死後70年とされており、版権の切れた日本の昭和以前の文豪の作品も多く収録され、kindle版では無料となっているものもあります。

小説は基本的に紙派なのですが、無料ならと、図書館で借りる感覚でダウンロードしておいたんです。最後に読んだ時から、ずいぶん日が経っているものや、食わず嫌いしていたものなど、今改めて読む楽しさがありました

中でも良かったのが、

「被差別部落に生まれ、その生まれを生涯隠し通すこと」を父親からの「戒め」とし、エリート学校教師として生きる丑松が、同じ生まれでありながらそれを公言し、前へ進もうとする先輩に触発され、恐れとの間で葛藤する物語。

改めて読むと、胸に切々と迫る見事な日本語に圧倒されます。久しぶりの旧かな使いの文章も読みにくいのは最初の数ページだけで、その表現にどんどん引き込まれました。

映画化もされていたのですね!

他にはこの辺りを。
太宰治氏の作品は、「大抵、登場人物が自分のことばっかりで、最後は死ぬ(か、廃人になる)」という印象で、それほど読んでこなかったのですが、今読むと、もう少し優しい気持ちで接することができた気がします。

短編ながら、ぞぞーっとします。


荷物にもならず、飛行機の中で読書灯をつけずに読めるのはとても便利でしたし、絶賛ジェットラグ中なので、こちらも読み進めています。

こちらは、私の時代?文庫本の装丁がなかなか過激で、女子高生が手にとってみられる本ではなさそうだ…と勝手に思っていいて、初めて読みます。まだまだ読んでいない本もたくさん。

余談ながら、小五の長女が休み明け最初に行った塾の授業で、「坊ちゃん」が扱われたそうなのですが、こういうのは教科書などで一部分だけ読むと、世界に入るまでに時間がかかってしまって、入り込んでからを楽しめない気がします。

そろそろ手に取らせてあげてもいいのかな?でも、まだちょっと早いかなとも思います。


よりたくさんの良書をお伝えできるように、頑張ります!