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【小五と読書】誰もひとくくりにできないから

成長しながら、絶えず変化していく自己認識。

子供の頃の「自分は特別だ」という感覚。
思春期に入って「自分がすごい、得意だ」と思っていたことは大したことなくて、普通だと思っていたことが、実はユニークなことに気づいていくことの大切さと切なさ

そういう変遷を丁寧に描いた二作をご紹介します!

  1. 『温室デイズ』

中学3年生。学級崩壊が起こり、つい正義感で立ち上がってしまった結果、執拗ないじめの対象になってしまう女の子。同じクラスでそれを見るに耐えないと不登校になっていく友人、補導すれすれの男の子、過去にいじめられ、要領良い立ち回りを覚えた男の子、荒れている学校と知らずに赴任を命じられた講師…それぞれの立場で、最善を模索する様子は、それぞれ等身大で、外から見ている感じがないのがこのお話を面白くしているなと思いました。

学校でうまくいかないことがあった時、きっと力になってくれると思った本。

⬇️娘も大好きな瀬尾まいこ氏の本

2.『よろこびの歌』

夢への諦めと後悔の中で、第一志望ではない高校に入学した子たちが集まる女子校。合唱コンクールで「よろこびの歌」を歌おうにも形にならないで終わってしまう。その後、あるきっかけでその歌に再挑戦することになり、お互いの素晴らしいところを少しずつ見つけていくお話。

サンタさん問題がやんわり触れられていて、ちょっと迷い中なのですが、そろそろ解禁してもいいかな??それくらい、娘に読ませてあげたくなった本でした。

⬇️宮下奈都氏の代表作、調律師の物語。静かに流れる時間がふと心に寄り添ってくれるようでした。


よりたくさんの良書をお伝えできるように、頑張ります!