愛子内親王の天皇即位待望論が萎んでしまう

愛子内親王の天皇即位待望論が萎んでしまう


 岸田首相が次期総裁選に出馬しなくなったことは朗報であるが、依然として「もっと左寄りの政権」が誕生してしまう恐れがある。もともと数少ない保守派総裁候補はNHKを含むマスコミによって完全に無視されて劣勢である。

 当然に次こそ保守派政権とならなければ、加速する中国の軍事的等の脅威に対抗できないが、実はそこに1つだけ「困った」問題がある。

 自身の政権維持しか頭になかった岸田首相が繰り出そうとしていた人気取り政策の1つに、愛子内親王に次期天皇となっていただくための皇室典範改正があった。

 日本国民のためになる政策は「何1つ」実現させてこなかった岸田首相であるが、動機は不純でも皇室典範の改正は「唯1つ」大多数の国民の希望に沿ったものである。まもなく悠仁親王が成人するタイミングであるため、「ここを逃せば」皇統が秋篠宮に移ってしまう。

 一度移った皇統は「永久に」元に戻らず、今上天皇の家系は断絶してしまう恐れが強い。

 その問題点は、「秋篠宮に皇統を移してはならない」に詳しく書いてある。内容的に有料記事となっているが、ぜひお読みいただきたい。

 しかし岸田首相は何もかも「放りっぱなし」となるため、せっかく盛り上がっていた皇室典範改正の機運まで萎んでしまった。

 歴史的に見ても恣意的に皇統が移れば必ず混乱が起きる。今上天皇の直系長子である愛子内親王が女性であるだけの理由で皇統を安易に秋篠宮に移してしまう前に、女性天皇を容認するよう皇室典範を改正すべきである。現行の皇室典範は一般法律と同等の効力で、衆参両院の過半数の賛成で改正できる。

 今上天皇皇后両陛下と愛子内親王の国民に寄り添う姿勢は、悠仁親王を含む秋篠宮一家とは全く違い、何よりも海外王室や元首からも敬愛を集めておられる。これは日本国民にとって大きな財産である。

 仮に秋篠宮に皇統が移り、悠仁親王が正式に皇太子となり次期天皇が確定してしまうと、この日本国民の大きな財産が失われ、世界最長である皇室の存在意義が薄れ、やがて消滅してしまう恐れがある。

 これこそ中国など反日独裁国が「長年狙っていた邪悪な魂胆」である。何としても防がなければならない。

 ところが今回の総裁選においては、数少ない保守派総裁候補(青山繁晴・参議院議員など)に男系維持(堅持)・悠仁親王の将来的な即位は規定事実との意見が主流である。

 保守派総裁候補が皇室の男系男子に拘ることは、もちろん正論である。しかしここは「形式論(理想論)」より「目の前の現実」を注視しなければならない。

 逆に、マスコミの配慮で過剰露出している左寄りの総裁候補(河野太郎とか石破茂とか)には女性・女系天皇容認が多く、そこを保守派系総裁候補が攻撃している。

 結果的に、保守派総裁候補が支持する「男系維持にこだわって皇統を移してまで悠仁親王に即位していただく案」と、思惑は不明であるが多くの左寄り総裁候補が支持する「男系維持を捨てて今上天皇から皇統を移さず直系長子である愛子内親王に即位していただく案」が対立する、皮肉な構造になってしまった。

 確かに将来的に愛子内親王が天皇に即位されれば、そこから先の皇室は女系になる。しかし英国王室など長い歴史のある欧州王室は「すべて」女系であり、側室が無ければ男系だけで皇室は存続できない。GHQが戦後に11宮家を離脱させた目的も、皇室の「自然消滅」だったはずである。

 このままだと仮に皇室典範が改正されても(誰が次期総裁となっても)女性宮家の創設などだけで、「肝心な」女性天皇容認(というより愛子内親王の即位容認)が抜け落ちてしまい、安定的な皇位継承どころかその前に皇室が消滅してしまい、中国など反日独裁国家の「邪悪な魂胆」が実現してしまう。

 かといって日本国民の生活と安全のためにも保守派政権の誕生が必要であるが、そうなると将来的に愛子内親王が天皇に即位される可能性は「ほぼ」消滅してしまう。また最近は「目に見えて」秋篠宮や悠仁親王に否定的な記事や動画が少なくなっている。

 ここは中国など反日独裁国家も水面下で蠢いているような気がする。そうでなくても以前から秋篠宮の周辺の有象無象には中国の影がある。

 大変に困った状況である。