ナンバ歩きの練習(11)
速く歩く
ナンバ歩き
江戸時代の歩き方の面白いところは、
同じ動きで走れること。
現代の歩き方と
現代の走り方を比較すると、
その動きはかなり異なります。
しかし、江戸時代の歩き方と
江戸時代の走り方は
実は全く同じ動きです。
実際、
江戸時代中期の文献
「千里善走法」
では、歩くことと走ることを合わせて
「歩驟(ほしゅう)」
と表現しています。
そして、
人々平日に 十里も歩行する人は、
此法に仍て運ぶときは二十里 は至り易かるべし、
二十里程も平日に歩行する人は、 三十里は至り易かるべし、
健行なる人は四十里の行 程一日に至り易かるべし
(原文のまま)
とありますように、
一日四十里(160km)を歩くことは簡単なのだそうです。
現代でしたら、ウルトラマラソンの領域ではないでしょうか。
同じナンバの動きでも
・前に出した足を着地するとき、つま先~足指の先に重心が乗るように踏む
・全身の関節をギリギリまで脱力して滑らかに動かして、全身が前に倒れるに任せて歩く
これにより、かなり高速で歩く(走る)ことが出来ます。
その速度は一時間に四里、時速16kmと言われています。
これは1キロ3分45秒、フルマラソンを2時間40分ほどで走れる速さです。
江戸時代の走り方の動画は下記をご参照下さい。
https://twitter.com/edoninjarun/status/1427070490116456452?s=46&t=p6Om3z7ug3m2-qjH-uCxpg
(外部リンクに移動します。)
江戸時代の走り方については、
以下のホームページにまとまっていますので、
ご参照いただけますと幸いです。
https://edohashiri.com/
江戸時代の走り方を求めて
(外部リンクに移動します。)
歩くように走る
走るように歩く
走りと歩きの区別が無いのがナンバ歩き
これが江戸時代の姿であった
私はそう考えています。
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参考文献
不及先生千里善走伝
出典 (書名) 雑芸叢書第二
(出版元)国書刊行会
大正四年八月廿五日発行
四百十五頁から四百二十頁に記載
https://dl.ndl.go.jp/pid/945793/1/218
国会図書館 蔵
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