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【日記】せっかく無職なので液タブを買った

2022年8月20日付で、僕は無職になった。
別段クビになっただとか何かどえらいやらかしをした訳ではなく、単純に「この会社ではやっていけないな」と思い退職届をたたきつけた次第である。まあ実際のところ、上司の僕への扱いが、その話を聞いた友人がちょっとヒいたくらいのパワハラだったり、種々の理由により適応障害の診断を受けたりしたのだが、その話は別の機会に。


さて、無職の最大の利点とは何か?
そう、無限に時間があることである。
僕は、自己研鑽だとか有意義な時間の使い方だとかいう言葉を蛇蝎の如く嫌ってはいるが、しかしせっかく無職になったなら何かをしてみたいと思うのが人情というものである。
文章を書くのは、きっとまあことさら意識せずとも続けていくとは思うので、他に何かないだろうか。そうだな、かつて好きだったが今はあまり出来ていないものがいい。

…………オラ、絵が描きてぇ。
申し訳ない、思わず内なる悟空が顔を出してしまった。
中学2年生の頃(あるいは厨学2年生の頃)、僕はラノベを読んで絵を描くタイプのヲタクだった。一時期は安物のペンタブを買ってフリーソフトで絵を描きPixivに投稿するほどであった。大人になるにつれ時間が取れなかったり別のことに夢中になったりして、だんだんと描かなくなってしまった。
…………そうだ、もう一度、ちゃんと描いてみようかな。

と、いうことで


https://www.wacom.com/ja-jp/products/wacom-one

買った。
液晶タブレット、いわゆる液タブである。その名の通り液晶画面が搭載されており、専用のタッチペンを使って紙に書くのと同じ感覚でデジタル絵を描くことが出来る。
こちらのwacom Oneはイラスト作成ソフトCLIP STUDIOの3ヶ月利用権も付いているので、買えばすぐに絵を描くことが出来る。
ということで、さっそく記念すべき第一筆を…………


待って欲しい。
決してふざけている訳ではないのだ。
皆様も一度まっさらな心になって思い出して欲しい。子供の頃、まっさらな自由帳を買ったあの日を。誰の手も付けられていない、ただただ白いページのみが、まるでどこまでも広い地平線のように広がっている。そこではあなたは誰よりも自由で、何だって産み出せる。
そんな中、あなたは初めに一体何を描いただろうか?
うんこだろう。
ここまで読んでまだ意味が分からないあなたは、もう一度頭からこの文章を読み直して欲しい。せっかく書いたので。

ちなみにマジな話、買ってすぐの僕の画力はこの程度になる。


ひいき目もあるが、この時点で、クラスのちょっと絵に自信を持っていてノートの端っこによく落書きをするがバストアップばかりでなぜか頑なに全身は描かない小学5年生女子(眼鏡をかけラノベを読んでいる)くらいの実力はあるんじゃないかと思う。ただやはりどこか垢抜けないというか、根本的に必要な技術が抜けているように感じる。やはり基礎が固まっていない我流だからだろうか。

と、いうことで、手始めに顔の描き方の基礎から学んでいこうと思う。
勉強するにあたっては、下記の動画を参考にした。


詳しい説明はここでは省くとして、人間の頭部の構造から導き出される各パーツの比率、いわゆるアタリ線の正しい描き方が説明されている。立体的な構造を正しく理解することで、バランスが崩壊しない顔が描けるようになるのだ。
さっそく、動画を見ながら一緒にアタリ線と顔を描いてみよう。


少々のっぺりしているが、頭部のバランス感覚が少しわかり始めた。
別のアングルでも描いてみる。


多少コツを掴んだのか、アングル的にやりやすかったのか、かなり立体感が出た。バランスもそれなりに整っているように見える。
なるほど、ここから細かいバランスを調整して髪の毛やディティールを描き足して……


こうなった。


最初の絵と比べるとこうである。
まあ、なんというかそもそも画風から違う気がするので純粋な比較とはいかないかもしれないが、しかし右の方が均整が取れているのは明らかだろう。
左が小5女子なら、右は中2女子くらいの力量差がある。

応用して、別アングルのキャラクターも描いてみよう。


少々絵を描いたことがある人は分かると思うが、自分が右利きの場合キャラクターから見て左向きの絵はバランス感覚が難しく描きづらいのだ。
しかし、正しいアタリ線を入れることによって、かなり描きやすくなったと感じた。


左向き横アングルも描いてみる。
ダニング=クルーガー効果も甚だしいとは自覚しながら言うが、4回目ともなると慣れたものでバランスのとり方もだいぶ分かってきた。
しかし、女の子キャラにしては少々ゴツいというか、がっしりしてしまった。
ので、ここは鼻とアゴのバランスを調整して……


こうしてみる。
少々バランスを変えるだけで、受ける印象がだいぶ変わることが分かった。もう少しトガりを抑えた顔の輪郭にすればさらに少女っぽい印象に変わるだろう。
このアタリ線を応用することでリアルからデフォルメまで様々なキャラクターの顔が描けるとのことなので、今後も様々試していこうと思う。


さて、こんな感じで今後も練習を続けていきたいが、せっかくやるからには何か目標が欲しい。
というか、その目標は、実はもう決まっているのだ。

…………オラ、Vtuberになりてぇ。
申し訳ない、思わず内なる悟空が龍拳爆発してしまった。
ちなみにこの場合ブイチューバーではなくベぇチューバーと言っている。

話は少々飛ぶが、僕は作家を志している。とりわけ舞台演劇に傾倒しており、数年前に札幌で自身の脚本で単独公演も行った。
作家として思うことは、やはり自身が生み出したキャラクターに人の手で命を吹き込むという体験には得も言われぬ感動がある。それが人々に感動や楽しみを与えてくれたなら、作家冥利に尽きるというやつだ。
Live2Dやモーションキャプチャという技術も、創作を志す者として非常に興味深く……

……え?
ああ、うん、分かった分かった。
ゴチャゴチャとうるさかったな。
参った、降参だ。
正直に言うよ。

可愛いVtuberになってちやほやされてェんだ俺ァ!!!
なあ、お前らもそうだろ!!!
カスみてェな現実(リアル)から抜け出して仮想(バーチャル)の世界で可愛いガワ着てキャッキャうふふしてェだろうがっ!!!
認知されていくにつれてファンアートとか描いてもらって、最終的にはエロ絵描かれてェだろうが!!!!

見てェよ、俺は……自分で作ったキャラクターがエロ絵師によってあられもない姿にされているのが見てェんだよ……。
そういう絵を全部まとめたTwitterのリストを作りてェんだよ……。


ということで、この日記を読んでいる絵師の皆様、"その"時はエロ絵の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

「おー、面白いじゃねーか。一杯奢ってやるよ」 くらいのテンションでサポート頂ければ飛び上がって喜びます。 いつか何かの形で皆様にお返しします。 願わくは、文章で。