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クレイジーなダイヤモンドたち

昨日4月19日(水)は内幸町ホールの落語会に行って来た。
「瀧川鯉八・立川吉笑・瀧川鯉白 三人会~.CrazyDiamond~」である。
チケットぴあで発売初日に張り切って十時打ちをした結果、最前列中央席になっていた。
……なっていたのだ。
そこまで力を入れてチケット予約をしなくても……当日券が残っていたのに。

そう、私は最前列が嫌いである。
文字通り高座が高ければ見上げなければならない。
けれど落語家さんと目が合ったらと思うと逆に目を伏せてばかりいる。いじられたらどうするのだ。
自分にとってのベストポジションは上手側5~6列目なのだ。
もっとも〝目が合う〟という点では、そちらの方が合いやすいのだ。
落語家は上下を切るから、ちょうどその辺に視線を向けるのだ。
でも、それでも最前列は嫌。

でもって、昨夜の会では鯉白さんが客席参加型の新作落語をやった。
後列なら知らんふりしてたのに。最前列中央で無視も出来ずに仕方なく言われるままに手を上げたりするのだった。
新作の鬼才、白鳥師匠が客に飛行機の操縦を手伝わせたり、駒治師匠が客席に「ヘイヤ―!」とコール&レスポンスを求めたりするけど、そういう落語ホント苦手。

とはいえ昨夜の落語会は、それこそダイヤモンドのように輝いていた。
いずれ劣らぬ異才の若手が競い合っていた。
数十年後には「あの落語会に行ってたんですか⁉」と羨ましがられるに違いない。

~Y.CrazyDiamond~ 

席取りに関して言えば、たとえば今回のような会なら(うっかりしなければ)あえて発売日の午後や夜になってからチケットぴあ、イープラスに接続する。
小さな落語会で融通が利く場合なら、注文の際に上手5~6列目とお願いする。

けれどやはりうっかり忘れてしまいがち。
するとお席亭もよかれと思って最前列を用意してくれるのだが、私は心の底からがっかりする。
人の善意をあるがままに受け取れない。
残念と言うか面倒臭いと言うか……。

話は大幅に変わるが、今日のお昼はコンビニおにぎりだった。
鮭おにぎりと焼きおにぎり。
朝の味噌汁の残りを温めて、鮭おにぎりの白い包みを開いてみれば、海苔がないタイプ。
「おい!駄目じゃないか。おにぎりに海苔がないぞ」
と言う夫。
「あっ!ごめんごめん」
と、席を立って海苔の缶を持って来る妻。
ちなみに、夫も妻も私一人で演じてます。脳内小芝居。
ええ、独り者ですから。

鮭おにぎりも焼きおにぎりも海苔を巻いて食べる。
ちなみに海苔は、わざわざ遠くの店に買いに行った物である。
近所のスーパーに売っている紙みたいな風味ゼロの海苔は好きじゃないのだ。
食べながらおにぎりを包んでいたパッケージがテーブルに散らかるのが気になる。
「おい、汚いな。邪魔だ」
「あっ、ごめん。捨てて来るね」
また脳内一人小芝居をして、席を立ってゴミ箱に捨てに行く。
我ながらかなりマメに立ったり座ったりするのだ。
落ち着きがないとも言う。
あるいは、細かいのかも知れない。

本当に我ながら面倒臭い性格だ。
はっきり言って亡き父にかなり近い。
いちいち細かいし、マメにうるさい。
(自分でやらないで妻や子供に言うからかなり迷惑)

だから私は中年になるまで、世間で「男は大雑把」と言われる意味がよくわからなかった。
実家と距離を置いてから、ふと世の男どもを見れば、なるほど適当で大雑把ではないかと初めて知るのだった。

何の話だっけ?
そう。だから、いろいろと面倒臭い私もクレイジーなのかと。
別にダイヤモンドではないけれど。
せいぜいがクレイジー軽石です。
よくわかんないけど。
踵でも削りますわ。

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