81歳 幼少期の大冒険 8
「私が小学生だった頃」
私の父は上野と御徒町の中間で花輪刺しをしていました。しかし空襲で家がなくなり、千住に来てからは造花作りを専門にしておりました。6畳一間の間借りで玄関、入り口が無く窓から出入りしていました。
家では外の僅かな隙間でニワトリやウサギを飼っており、うさぎもニワトリも小学生の私によくなつきました。エサ係ですから。
時々父の故郷青森からお客様が来ると、昼間は仕事場だった部屋は寝室になります。
6畳一間に家族4人とお客様が寝ます。
お客様が来ると必ずお小遣いを貰えますが、私が可愛がっている、私によくなつくニワトリが犠牲になります。父親がナタでニワトリの首をはねます。私がニワトリが動かないよう、逃げないように押さえる係です。恐怖と悲しさで私はいつも泣きました。鍋に入ったニワトリをお客様は美味しそうに食べていました。時々首を切られたニワトリが逃げるのを目撃しました。
今でもニワトリに義理立して食べません。
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