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欲しい欲しい!! あのパーツを手に入れた

W124マニア垂涎のあの部品を手に入れろ

 W124に乗っているとやれ前期だ、500Eだ、AMGだ、とかいろいろ口うるさい人たちもいる。

 これについてはマニア車ならではの悩みというべきであり、あまりカリカリしても仕方ないし、フツーに乗って楽しむってのが一番気楽なカーライフかもしれない。

 個人的には他人のクルマに興味があまりない(尊敬とか羨ましいなぁとかはあるけど)のだけど、唯一ともいうべく欲しいなーと思ったのがW124の前期の特定グレードにのみ使われたホイールだ。

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 この品番こそ「1244001802」。勝手に「1802」から「"謂れに"ホイール」と名付けたこのホイール、こちらの超詳細解説によれば鍛造であるという。ヤフオクも探したのだがすでに同好の士が競り勝ったようで、まるで合戦後の関ケ原(見たことないけど)。

 あー!!! 欲しい!!! こんなに欲しいのミニ四駆の「ブロッケンG」以来かもしれない(今思えばフロントミドシップモーターという先進性)。そしてかれこれ1年以上をかけてやっと探し当てたのです。

ニューヨークで掘り出された逸品

 このホイール、実はめっちゃ稀少。手に入れた喜びで繰り返すけど、めっちゃ稀少。

 なんせ前期の300CEなど特定グレードにのみ装着されていたというのだから、その台数たるや知れている。さらにクルマの性格上アフターのホイールへの交換は盛んではなく、オリジナルホイールが市場に出ることはそうそうない。

 仕事終わりに連日連夜eBayをボケーっと見ていたらなんと「ほぼ未使用」の「"謂れに"ホイール」がでてきた。もちろん30年も納屋にいたのだから軽微なスクラッチがあるものの、リペアの必要は皆無の代物。リム裏側の写真を見てほしい。「ウソみたいだろ、中古なんだぜ」。

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 なんせ最初のオーナーは新車として300CEを納車後に200kmを走ってなぜか純正ホイールセットを取り外し、納屋にしまったらしい。そして後年、この300CEはトランクに純正ホイールを載せて中古車として旅立つ。

 そして私にこのホイールを売ったトムがニューヨークで300CEを手に入れる。超ラッキーボーイだぜ、トム。トムも生粋のカーマニア。トランクにあったこのホイールを装着しようとしたのだけど「プランが変わった」とのこと。

 まああるよね。太平洋渡ったくらいではクルマ好きの性(さが)は変わりやしない。急に気が変わってクルマ売っちゃうとかあるし、トムもそういうことだったのよ。

 そんなトムがeBayに出品したら遠いアジアの島国のマニアに目をつけられてしまったと。そんなこともあるよね。「送料がかかるから高くなるぞ」とトムは言うのだけど「No problem」と返したら「Crazy Mercedes guy」と返事が来た。

 ジャパンマネーにモノを言わせ購入。そしてトムはめっちゃ丁寧に箱詰めして荷物をFedexで送った。西海岸に。

Youはなぜアンカレッジ経由でニッポンに?

 なぜ西海岸に一度荷物を送るかといえばeBayでは国際発送をしない人が多い。トムのせいじゃない。けどそんなケースでも日本に荷物は届くのでご安心を。「アメリカで倉庫の住所をあげるよサービス」がある。

 いわゆる発送代行サービスだけど、私が愛用しているのがPlnaet Express。登録は日本語でできるけどその後は英語というエスっ気たっぷりなのだが、まあまあ代行料金は安い。お金さえ払えば落札から日本への発送まで全部代行してくれるから、ちょっとがめついマダムも買い付けとかできちゃう。

 とはいえ元英語教員のプライドもある私の場合は西海岸への発送までは自分で行い、西海岸から日本へはこの会社に任せた(英検3級で充分できる)。

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 ということでニューヨークのトムから私のロスアンゼルスの住所にまずは荷物を送付。そしてロスアンゼルスから日本へPlanet Expressに荷物を発送してもらう算段だ。

 トムの厳重な梱包により荷物は2個口だったが、それぞれ日本への送料は170ドル(だいたい19,000円)×2。割れ物注意のステッカーと24時間以内に出荷のオプションがそれぞれ2ドル。だいたい39,000円の送料がかかったことになる。

 そして貨物便が増えたのかなんと3日後に東京についちゃった。日本でのデリバリーは日本郵便さん。

 しかーし問題が!! 2個口なのにひとつしか来ない。追跡していたら荷物は「アンカレッジ」にある。マジか、アンカレッジ。「アンカレッジ空港のうどん屋がね……」ってオジサンたちがいうあのアンカレッジ。今や貨物輸送のハブとして有名だけどなぜおれの「"謂れに"ホイール」の2本がアンカレッジで止まっているんだ。

 もしやコディアックベアーに食われたのか。そんなもの好きな熊いないとは思いつつ、あーでもない、こーでもないの妄想を繰り返す。センター問い合わせをしまくった中3の恋を思い出す。

 毎日こっそりトラッキングサイトを見るも変わらない。すると4日後。急に「NRT」の文字が出てきた。恋愛成就。よっしゃ、成田空港についたぜ!!! 翌日我が家にきたので5日差でホイールが揃ったことになる。

 トム、めっちゃ梱包きれいやん。。。ありがとうございました。めっちゃきれいよ。トム、いつかビールでも奢らせてくれ。

・ホイール代金 870ドル
・送料 340ドル
→合計1210ドル

 文字化するとなんかあれだけど、133,000円かぁ。まあリペア費用考えればこんなもんかな。いや、高いかなぁ。トムはどう思う?

 装着編はまた後日……。

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