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コラム

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いつものこと、仕事のこと、未来のこと、そしてnoteのこと。軽い読みものとしてどうぞ。
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#日記

エルメスのオレンジ、レクイエムの白

「共感覚」という言葉を聞いたことがあるだろうか。パリに住むフリーランスのとある美人社長から聞いたこの言葉は、この歳になって初めて聞いた言葉だったのだけれど、ざっくりとした説明を聞いたところまでは当たり前の感覚だと思っていた。 どうやら「共感覚」というのは「絶対音感」のそれと似ていて、人が本来持ち合わせているものの大人になるにつれて無くなったりするものらしい。ようは「音」や「数字」として認識するものを「色」なんかの他の感覚と併せみて認識するという感覚らしく、持っていない人から

愛の香り。シャネルの19番をめぐる

少し濃い臙脂色の、まるで開けてはいけないかのようなドレッサーが母の寝室にあって、そこに大事そうに婚約指輪と一緒にしまわれていたのがこれだ。 シャネルの19番。1970年に世に出たそれは、まるで斬新でこれからの新しい社会を連想させるもので、鎧のように身に纏う時代の象徴なのにいつの間にか消えてしまう儚いものだった。香りは、いつだって力を持っているのに儚くて、すぐにかき消されてしまうのだ。 おそらく誰もが「爽やか」「ポジティブ」なんて印象を持ちそうなそのグリーンに満ち満ちた香り

私の髪とこころに触れるあのひとのこと

この人すごい人じゃないの。 なんだか圧倒されてしまった。 彼はもう半年近く、私の髪を扱ってくれている人だ。もう若くない私にとっては人に髪を触らせるだなんてそうそうしたくないもので、それを恥ずかしいと思わずにいさせてくれるのは、おそらく世界中で彼ただひとり。 見た目がちょっとロックなだけにおそらく勘違いされてしまうこともあるような気もするのだけれど、ものすごく丁寧で語り口が穏やかで、こちらを伺うようにじっと見つめる仕草にいつの間にか惹かれてしまった。だって、椅子からシャワー

二度と会えなくても、愛しています。

ようやく日常は、私にとっても日常として感じられるまでに戻ってきました。 それを思い知らされるのは苦しいことではありますが、愛しいと感じることは何と素晴らしいことなのだろうとも思い知らされます。 その日、私は仕事仲間とワインを飲みながら仕事談義に耽っていました。最近以前にも増して仕事が順調に進み、少しゆったりとした気持ちで取り組むことが出来るようになった頃です。その日はやや疲れていたこともあり、嗜むにはちょっと時間の早いワインは、香りを強く感じました。 18時15分。

世界最古の本を読んだことはありますか?聖書に感じる、愛と美しいもの

「聖書で面白い章ってありますか?」 突然の質問に驚いてしまった。この時代に、私の身近に聖書に興味がある方なんていたのね。久しぶりすぎてちょっと思い出すのに時間がかかってしまい、彼は質問を変えてくれました。 「どの辺が面白いですか?」 「物語的なのが好き?」 「ヨブ記が好きです」 「私はキリストが無くなる前後が好きかな、マリアマグダレネっていう女性がいるんやけど、あの人が好きなん」 マリアは、キリストがただひとりそばにいることを許した女性でした。 彼女はもともと娼