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オンライン MEET UP! レポート#34

こんにちは! インターンの星です。
オンラインMEET UP#34のレポートをお送りいたします。

今回のテーマは「異分野をつなぐセッティング術・ローカルにおけるDX推進」です。
ゲストは北海道で合同会社tab代表を務めているカジタシノブさんと、福岡の会社でDXに挑戦する古荘由香さんです。

「異分野をつなぐセッティング術」- カジタシノブさん

合同会社tabを設立する前から、シェアオフィスtabを行っていました。そこには、企画や映像、写真などのクリエイターが多く集まっています。
カジタさんのキーワードは「産業 クリエイティブ 伝統芸能 コミュニティ 印刷 医療 デザイン 演劇 メディアアート 映画・映像 アート 文化 イラストレーション 音楽 ウェブ イベント 広報」。

カジタさんは札幌市のクリエイティブ産業の振興のための施設、インタークロス・クリエイティブ・センター(ICC)のディレクターとして活動しています。この施設では、クリエイターの活用に繋がる補助金やクリエイター自身のアイディアを形にするための支援、イベント企画や企業さんからの相談等を行っているそうです。

プロジェクトとしては、様々な分野に関わっています。例として、みんなで集まりテーマについて話し合う「ICCサロン」、乳がんを優しく伝えるサイト「muneco」や「しくみプロジェクト」、「ART AleRT SAPPORO」、「ELEVEN NINES(劇団)」、「和文化プロジェクト」、「UNESCO創造都市ネットワーク関連」の事業、「映画館シアターキノ」など様々な分野で「人と人との組み合わせ」や「付加価値を高める」ことをしています。

その中でも一点、今回は「北紙道hokKAMIdo」というものを紹介します。これは札幌市の4つの印刷会社が集まり自分たちの技術を活用し商品を作りだし、企画されたプロジェクトになります。2022年の8月30日から9月4日の間には「北紙道presentsさっぽろ紙まつり」という紙だけでつくる企画展が行われました。

この異分野を繋ぐ原点として、カジタさんの人との関わり方に共通点がありました。それは、自分自身がどの分野の専門家でもないということが前提としてあるため、常に相手よりも知識が優位に立たないということです。知らないことが普通であるからこそ、教えてもらうことから始まる。そして、人と話すことに苦手意識を持っていたからこそ、聞き役が自然と身につき、人と人とを繋げられるような情報を得られてきたと話します。カジタさん自身は、自分のことを「どれにも興味を持てて、どれにも知識がない状況で人と関わることが僕の強み」とおっしゃっていました。

繋ぐうえでの一つのキーが、完全に外からの目線で話をして、当然と思われていることをひっくり返したり、上手く利用したりすることだといいます。これによって異分野の人たちを繋げてきました。また、お話を聞いていて、無理に人と人を繋げることをしないことも大事なポイントだと私は感じました。

どの企画も自分のやりたいコトよりも、苦手意識や不安からスタートしています。しかし、その状況から入ることで、「ここが嫌だ」ということを変えていく、少し形を変えて、続けていくことができる。1つのことを実験としてやっていき、反応をみることで、これからも経験則が足されていくのでしょう。


「ローカルにおけるDX推進~DXはDよりXの方が大事~」- 古荘由香さん


DXを始めたきっかけは、自分自身の社内失業だったといいます。
自分のできることを少しでも増やし、世の中の課題を解決できないかと考えた古荘さんは、「地方だから無理、中小企業だから無理、製造業だから無理」という考えを変えるために、自分から課題解決に挑戦していきました。「地方・中小企業・製造業でもできる」を証明するために「営業」の立場からできることを考え、基本的なマーケティング手法のを活用から始めました。多くの企業の課題として、本質課題の理解とマーケティングの基本を行っていないことが挙げられます。だからこそ、企業の強みや弱みを把握したりお客さんや社内とのコミュニケーションを見直したところ、「営業のDX」ができていました。会社のどこにどう貢献するかというところは、自分ができることと、会社の課題を理解して自分で作っていけます。

また、会社の外からではなく、中から一つずつ変えていくことが大切というお話もされていました。

DXを会社で進めていくためには、「取り組むことで、よくなる」ということが一つあるといい。その人や会社にとっての一番の悩みを一緒に解決していくことで、DXに対する成功体験が生まれていく。その一つをつくることが大切であるといいます。

また、会社を中から変えていく方法として、DXを利用するために社外の人とチームになることの重要性についても話されていました。社内だけで解決することが難しい時は、社外の人とチームになることが重要です。社外の人を「業者」と捉えるのではなく、「チームのメンバー」と捉えることで、そのプロジェクトの取り組み方も変わっていきます。

DXを取り入れる際に重要なのは、クリエイティブを編集する前に、その人たちの悩みを解決するための話を聞くことだと古荘さんは仰っていました。本質を捉えたデジタル活用やDXが働く環境や企業をより良くさせていくのでしょう。

地方企業が持つ課題は多いからこそ、まずはその課題を見つけ解決してくれる存在とどのように繋がるかが、今の地方企業の課題の一つになると感じました。

文=星 奏実
星 奏実 (EDIT LOCAL LABORATORY インターン)


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