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人生やパートナーとの関係を見直すきっかけになる作品

『ドライブ・マイ・カー』

目の前のパートナーが自分を裏切っていたら?
パートナー自身にも、共有する過去にも向き合えないまま突然、永遠の別れを迎えることになったら?


幼い娘との別れ、妻との別れ、母との別れ、生まれ故郷との別れ。それまで縁のなかった人同士の関わりの中で、それぞれが別れと向き合う心の旅が、愛車に乗った旅と共に描かれる。
 
 
村上春樹氏の原作は読んだことがないけれど、映画に漂う独特の空気感は監督の創り出すものと作者の創り出すものとの融合なんだろうなぁ。
 
 
西島秀俊は彼が10代の頃から好きな俳優さん。その年代から今、40代までずっと第一線でいられるってすごい人材なんだと思う。今回は、さらにこれから50代に向けて期待を感じた。
 
 
運転手役の三浦透子が表情をほとんど変えず、作品を引き締める役を担っている。彼女の運転する主人公の愛車サーブに乗ってみたくなる。彼女の運転でただひたすら長い道を走る間に、自分の人生を振り返りたくなった。
 
 
3時間の長丁場も気にならない、心に残る作品。
パートナーとの関係に何か気になるもの、逆に空気のようにただそこにいるだけの関係性なら尚更、どうぞご覧ください。
 

2021年7月@大阪ステーションシネマ

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