教養#養老孟司【個人と社会】
個人とは自然に基づいた身体があり、
社会とは人間によって作り出された約束事。
戦後、欧米の文化を取り入れて、
日本は個人主義化しているが、
欧米の宗教に根差した「禁止」という哲学が共有されておらず、
個人主義を完全なる自己決定であると勘違いしている。
日本は社会性を意識した個人主義ではないのかもしれない。
欧米の個人主義は、
完全な自己決定ではなく、
自己決定には社会的前提があるとことだろうか?
自殺率は、GDPが増加すると上昇するというグラフをご紹介されていた。
エジプトが一番自殺率が低いそうである。
日本の自殺は、輸入された個人主義による自己決定に基づくものではないかと述べられていた。
自殺の増加が、周囲の人間の抱く感情よりも、自分自身の感情を優先するようになった、結果ではないかと解釈できるのかもしれない。
社会性を意識した個人。
完全なる個人では駄目なのだろう。
全てが自分自身で決められるわけではないのである。
そう思っている人は、意識している対象が不足しているのかもしれない。
身体は自ら作り出したものではなく、与えられた物である。
意識は後天的に発生している。
身体が自ら作り出した物でない以上、身体に関して全てを個人が決定できるものなのかとも、ご口述内容から解釈できると思う。
お話を伺うことで、自分の意識を鎮静化できたようにも思う。
養老先生、貴重なお話ありがとうございました!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?