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先生のキャラづくり。 #教師のバトン

 経験を積む中で、教員としてのキャラが豊かになり、演じられる幅が広がりました。厳しさ、ポンコツさ、熱血さ、冷静さ、そしてユーモア。その時々で求められるキャラを出せるようになり、私自身もどんどん変わりました。だから教員は面白い。


はじめは、隙を見せない厳しい先生。

 初任の頃は、厳しい先生キャラでした。ナメられたくないから、隙を見せないように厳しくすることがラク。キャラというよりも、引き出しが少なくて自信もないから隙を見せられなかった、それしかできなかった、という感じです。

 今振り返ると、教員としても人間としても、器の小ささを感じます。


いじられる先生となり、枠が広がった。

 2校目に異動した初年度に、授業を担当した3学年のあるクラス。教員人生で唯一、私をいじり倒したクラス。私が尊敬する先生が担任でした。

 いじると言っても、ナメられていたのではなく、そこには確かに先生として私へのリスペクトがありました。

 「去年までは苦手な教科だったけど、先生に喜んでほしくて頑張ったんです」と言ってくれた生徒たちが、隙を見せられなかった私の心をほぐし、私自身も知らなかった私の一面を引き出してくれて、成長させてもらいました。

 おそらく、彼らの担任が仕掛けたこともあったのだろうと思います。生徒への「ここまではOK」の枠がずいぶんと広がりました。


ポジティブな先生を演じて変わった。

 厳しいキャラで担任をしていた学年が卒業し、1学年に戻りました。担任の顔ぶれは同じです。だからこそ、新しい何かを求め、キャラの路線変更を試みました。

 いつも笑顔。口癖は「大丈夫」「いいね」「ナイス」など。ポジティブな言葉を使い、よく笑いました。イライラすることもなくなり、心身共に健康に。トラブルや指導案件はあったものの、厳しさで押さえつけるより、私自身がずっとラクでした。

 生徒の前でキャラを演じるうちに、私の性格もポジティブになっていきました。行動範囲が広くなり、変化や挑戦を楽しめるようになって心が豊かになりました。



 こうして変わってきたため、「担任の個性より足並みを揃えることが大事」という学校は苦労しました。生徒にも教員にも、アレだめ、コレだめ。何のため、誰のための足並みなのか。初任のときの私なら対応できた…と思うと複雑で、今でも心がチクッとします。


🍀先生方も自分らしさを大切に🍀
読んでいただきありがとうございました😊






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