推薦入試でなければならない理由は? #教師のバトン
地域性なのか、時代なのか。
私の中学時代には、推薦入試を受験したクラスメイトは一人もいなかったので、教員になってから推薦希望を口にする生徒の多さに戸惑いました。
推薦入試を希望する理由は?
学校長による推薦を希望する生徒に理由を尋ねました。
「推薦なら、2回受験できるじゃないですか!」
「筆記は自信がないんで」
「早く決まったほうがラクそう!」
「高校から推薦の話きたんで!」……と。
気持ちは分からなくもないけれど、その理由では学校として推薦は難しい…。
推薦はラクをするための制度ではないと理解してもらうのは、担任に課されたハードルでもありました。
推薦入試でなければならない理由は?
そこで、一般入試ではなく、学校長による推薦でなければならない理由を尋ねました。それは校長先生に推薦をお願いする前向きな理由です。
推薦入試を受験する場合、一般入試の受験勉強と並行して、自己PR文の作成や小論文対策などの準備をします。推薦入試を受ける前提としてその高校に合格する十分な学力があるはずですが、不合格だった場合、一般入試までに気持ちを立て直すのは難しいことも。
それでも「自分は学校長推薦で頑張りたいです!」という明確な理由があるなら、全力で応援します。
生徒が導いた答え
成績等の推薦要件を十分に満たした生徒でも、この質問には即答できず、じっくり考えてから報告にきました。
「特待生になってお金の面で親の負担を減らしたい」
「推薦で入学した責任感が高校生活の支えになる」
「留学を希望していて、早く合格が決まれば、その分、入学後に向けて英語学習に力を入れることができます」
「親元を離れるので、下宿探しなど準備に時間をかけたい」
などなど。(実際はもっと具体的で説得力があります)
「だから、推薦入試を希望します!」
と言えた時の生徒は、良い表情をしています。
一般入試で頑張ると決めるキッカケにも
反対に、自分は一般入試で頑張ると気持ちを切り替えた生徒、自己推薦入試にする生徒もいました。
当初、推薦希望を口にしていた生徒の中には、推薦入試の準備をする生徒を見てポツリ…
「こんなに書かないといけないの⁉︎」
「推薦じゃなくて良かった…」
🍀
推薦入試を希望する理由は?
推薦入試でなければならない理由は?
尋ね方を変えるだけで、生徒自身が自分と向き合い、目的を明確にできることを、生徒たちから学ばせてもらいました。
読んでいただきありがとうございました😊
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