とても優しい本/7冊目 吉本ばなな 『キッチン』 新潮文庫
始めに
見てくださって、ありがとうございます。
えだまめです。
文庫本フェスティバル縛りの投稿も、5日間連続投稿も、最終回です。
追記
日付跨いでしまいました。申し訳ないです…。
良かったら、1冊目から6冊目の記事も見てください。
次は毎週木曜日に投稿します。
では、早速本の紹介に移りたいと思います。
『キッチン』ってどんな本?
選書理由
以下の理由で選ばせていただきました。
文庫本フェスティバルにノミネートしていたから
私の1番好きな本だから
解説です。
まず、「文庫本フェスティバルにノミネートしていたから」についてです。
1冊目から7冊目(この記事)まで、今年の夏に開催されていた文庫本フェスティバルにノミネートしていた本の中から、私のおすすめの本を紹介するということで投稿してきました。
この本は「新潮文庫の100冊 恋する本」にノミネートしていました。
写真は、2021年のプレミアムカバーのものです。
次に、「私の1番好きな本だから」についてです。
大好きな本です。はい。というか、吉本ばななさんがすきです。
魅力がありすぎて困ります。絞って、なるべく簡潔に紹介するつもりではいますが。
好きすぎて、この本を2冊以上持っているほどです。
次は、読んでほしい人の特徴を挙げます。
ぜひ読んでほしい人の特徴
以下に当てはまる人に読んでほしいです。
優しい本が読みたい人
恋している人
落ち込んでいる人
食べることが好きな人
大切な方がいる人
悲しい経験をした人
あらすじ
この本の裏表紙に書いてあるあらすじをそのまま書かせていただきます。
「私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思うー祖母の死、突然の奇妙な同居、不自然であり、自然な日常を、まっすぐな感覚で受けとめ、人が死ぬことそして生きることを、世界が不思議な調和にみちていることを、淋しさと優しさの交錯の中で、あなたに語りかけ、国境も時もこえて読みつがれるロング・ベストセラー、待望の定本決定版。〈吉本ばなな〉のすべてはここから始まった。」
『キッチン』の魅力
この本の4つの魅力を、なるべく簡潔に紹介します。
1.とても優しい
この本は、とても優しいです。主人公達はこれ以上もなく打ちひしがれています。もう、どん底にいる。それを誤魔化したり、見ないふりをしようとしていたのを、人と会うこと、食べることをきっかけに、自分と向き合っていきます。
登場人物達の性格も、結末も、ある意味では無情でありながら、優しく包み込んでくれます。無慈悲だけど、世界は美しいのだと教えてくれているかのようです。
2.健気さ
登場人物達は優しいことに加えて、健気です。清々しいほどにまっすぐです。自分にも、人にも嘘が付けません。仮に、嘘をつき合っても、見抜いてしまいます。
それが、とても悲しく残酷で、それを上回るほどに美しいのだと思います。
3.人の死
この本に限らず、吉本ばななさんの作品では「死」がテーマに添えられていると感じます。
私はまだ、「死」と遭遇したことはありません。
だから、私にはその重みが実感できません。
今はこの本が大好きでよく読んでいますが、私も経験すれば、読めなくなるかもしれないなと感じています。
人を亡くした経験がなくても、この本はリアルだなと思う描写があるからです。
えり子さんの手紙を「私」が読み終わった直後の段落が、苦しいほどに共感できます(満月ーキッチン2より)。
「死」を描くから、「生」が活きるのだと思います。
4.生きることと食べること
この本で生きることと食べることは同義だと教わりました。
食べれば美味しいし、元気が出る。生きたいと思う。
生きている。お腹が減る。だから、食べようと思う。
私は、美味しそうな食べ物が出てくる本はとても好きです。味を想像することで「生きているなあ」と実感します。
共感してくださる方はいらっしゃるのでしょうか?
最近は、食べることも好きになりました。
つくることも好きになりたい。
この本を読むと一層強く思います。
最後に
いかがでしたでしょうか?
少しでも、魅力が伝われば幸いです。
この本が好きな人が1人でも増えて欲しいと思います。
あなたにとって、この本がお気に入りの1冊に仲間入りしていただけるなら、こんなに嬉しいことはありません。
あなたのおすすめの本、次に紹介する本の予想、この記事の感想などありましたら、ぜひコメントをください。待っています!
見てくださって、ありがとうございました。
また、木曜日にお会いしましょう。
えだまめでした。
Next article hint!
次に紹介する本のヒントは、
◯◯◯ちゃんと呼ばれた、ある有名人のエッセイ
※◯に入るのはカタカナ
です。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?