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ホログラフィックコンセンサスとは?次世代のDAOの投票方式をわかりやすく解説!

こんにちは、Daishoです。

今回は、DAOの投票方式の1つであるホログラフィック・コンセンサスについて解説します。

このnoteで解決できる課題

  • ホログラフィック・コンセンサスとは何か?が分かる

  • DAOの投票方式の設計のヒントになる

DAOの課題

DAOの投票ではたくさんの課題があります。
ホログラフィック・コンセンサスと呼ばれる投票方式は以下の6つの課題を解決するために生まれました。

1.多すぎる提案への対応
たくさんの提案があっても、重要なものに絞って投票できるようにします。

2.メンバーの関心低下
みんなが大事だと思う提案に集中して投票できるようにします。

3.正しい判断ができない
専門知識を持った人たちが提案の評価を助けます。

4.意思決定の遅れ
重要な提案は素早く処理されるようにします。

5.投票による疲労
重要な提案だけに投票するので、メンバーが疲れにくくなります。

6.ソースの無駄遣い
重要な提案にリソースを集中して使えるようにします。

これにより、DAOは効率よく公平に運営され、素早く正確な決定ができると予想されています。

絶対多数と相対多数

ホログラフィック・コンセンサスを理解する上で、基礎となっている「絶対多数」と「相対多数」を学んでおきましょう。

絶対多数と相対多数のイメージ

絶対多数

「絶対多数」とは、全体の過半数(50%を超える多数)の票や支持を得ることを指します。

具体的には、投票や議決の際に、全員の票数の半分以上を獲得することで決定が下される状況です。

例えば、100人が投票した場合、絶対多数は51票以上となります。この概念は、重要な決定を行う際に公平性や正当性を確保するために使われます。

相対多数

「相対多数」とは、候補者や選択肢の中で最も多くの票や支持を得た状態を指します。

絶対多数のように過半数を必要とせず、他の候補者や選択肢よりも多くの票を得れば相対多数となります。

例えば、100人が投票し、賛成が40票、反対が35票、未投票が25票の場合、賛成が相対多数で可決されます。

ホログラフィック・コンセンサスとは?

ホログラフィック・コンセンサスとは一言で言うと

「1回目の投票でDAOに多く支持されている提案を抽出し、2回目の投票で、抽出した提案に自然と注意が向くような投票方式」

です。

ホログラフィック・コンセンサスの全体像

具体的な流れは以下です。

①1回目の投票が行われます。DAOメンバーは重要な提案に資金を賭け、提案が通過するかを予測します。

②1回目の投票で過半数の投票or賭け金が多い提案にはブーストがかかり、2回目の投票で相対多数になります。

③2回目の投票が行われます。ブーストありの提案は相対多数、ブーストなしの提案は絶対多数になります。

④提案が承認されます。通過を予測してお金を賭けた提案が実際に承認されるとDAOメンバーに報酬が入ります。

まとめ

このようにホログラフィックコンセンサスでは、1回目の投票でDAOに多く支持されている提案を絶対多数で決めることでDAOで全体的に支持されている提案を決定し、2回目の投票で、DAOで全体的に支持されている提案が優先して通る仕組みとなっています。

この仕組みにより、重要な提案が迅速に浮上し、優先的に検討されるようになるので、DAOの規模が大きくなったときの多すぎる提案や意思決定の遅れを軽減することができます。

DAOには、スケーラビリティ、関心の希薄化、合理的な判断の不足、ガバナンスの遅延、投票疲労、およびリソースの最適化など、さまざまな課題があります。これらを解決するための1つの手段として「ホログラフィックコンセンサス」は期待されます。

参考文献

免責事項

本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な法律問題については、専門の弁護士等の法的アドバイスを受けることを強くお勧めします。本記事の情報は執筆時点のものであり、その後の法改正や判例の変更等により内容が変更される可能性があります。著者および本記事の発行者は、本記事の内容に基づいて行われた行動に対して一切の責任を負いません。

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