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中央銀行の誕生:13世紀から現代まで



この動画では、話者のヨーリ・スハスフォールト氏が中央銀行の起源と進化を探る壮大な歴史旅行へと私たちを導きます。13世紀ヨーロッパを出発点に、アムステルダム銀行、スウェーデン国立銀行、イングランド銀行の設立を経て、現代の金融システムに至るまでの道のりを丁寧に解き明かしていきます。中央銀行の設立が本当に金融の安定をもたらしたのかという疑問に対し、その功罪を徹底的に検証。金融史に隠された驚くべき事実や、中央銀行の役割の変遷を明らかにしていく過程は、まさに目から鱗が落ちる体験といえるでしょう。

話者の紹介


ヨーリ・スハスフォールト(Joeri Schasfoort):オランダのグローニンゲン大学(University of Groningen)の研究者です。経済学、特に金融経済学や経済史を専門としています。彼の研究は、金融システムの歴史的発展、中央銀行の役割、そして経済政策の影響に焦点を当てています。複雑な経済概念を分かりやすく説明する能力に長けており、本動画でも中央銀行の起源と進化について、豊富な歴史的事例を用いて明快に解説しています。

動画


この記事では、動画の内容を時短で確認できるように翻訳(英語の場合)と要約をします。要約は、短・長がありますので、関心の度合いに応じて選んで読んでみてください。

要約(短)


この動画は、中央銀行の歴史的起源と進化について詳細に解説しています。13世紀ヨーロッパの貿易発展から始まり、各地の君主や王が発行する貴金属硬貨の信頼性問題や、大規模取引の難しさから、バルディ、ペルッツィ、メディチなどの有名な銀行家族による預金貨幣の利用へと進展しました。しかし、これらの銀行家族の破綻が経済全体に大きな影響を与えることが問題となりました。

この問題に対処するため、1407年にイタリアのジェノヴァで最初の政府所有の預金銀行、カーサ・ディ・サン・ジョルジョが設立されました。これは100%準備銀行として機能し、大規模取引の決済を容易にしました。しかし、実際には完全準備規則が頻繁に破られ、特に緊急時には違法な前貸しが行われていたことが明らかになっています。

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