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響く「いい声」はカラダから

「声」は喉から出ますが、「いい声」はカラダ全体を響かせて出します。そのためにはカラダの筋肉が柔らかいことが望ましいのです。特に腹式呼吸に大切な「背筋」つまり背中の筋肉がかなり大切です。その背中が丸くなってしまうと響きが悪くなり、「いい声」は出にくくなります。例えるならトランペットなどの楽器が無意味に曲がっていると「いい音が出ない」と同じこと。体を自然と真っ直ぐに保ち鳴らすことによって「無理のない響くいい声」が出るのです。

しかし、スタジオで椅子に座り原稿を読むとき、姿勢は崩れがち。いい姿勢を取ろうと原稿を目線まで持ち上げると正面にあるマイクに当たってしまいます。よって必然的に原稿はマイクの下となり、でも口元はマイクに向けなければならないので、首が前に出てしまう…志村けんさんの「アイーーン」の首になってしまうのです(笑)そのままの姿勢で長時間喋り続けると…首回りの筋肉はガチガチに。つまり「喉周り」の筋肉が硬くなり、声が出にくくなります。

なので「喋り手」には肩コリ、ストレートネック、首のヘルニア持ちが多いのです!私もその一人(笑)しかも原稿に夢中になっていると背中も丸くなってしまうので、腰のヘルニア持ちも多いのです。

一番意識したいのが腰。まず椅子に浅く座り、足は組んだりせず、踏ん張る意識で肩幅に足を開きます。お尻と腰の間にある「しっぽ」と呼ばれる三角の骨「仙骨」を真っ直ぐに立てます。こうすると自然と背筋が伸びるはず。そして意識的に肩を下す。そして軽く顎を引く。こうして原稿を持つとわりと良い姿勢を保てます。

お待たせしました「ラジオDJ体操」!

今回は肩甲骨、首回り編です。パソコンやスマホをよく使う方にもオススメのストレッチなので「喋り手」さん以外も参考にしてみてください。

まず、仙骨(しっぽ)を立て、肩を下に下げ、両腕を体側にそわせて自然に真っ直ぐ降ろします。さらに腕の力を抜きブラブラ状態に。その状態で肩の先端で「小さな円」を描きます。すると肩から肩甲骨にかけての「細かい筋肉」が動いていることに気づきます。肩甲骨をほぐそうとするとつい腕をブンブン回したくなりますが、喋るための筋肉は小さな筋肉を使うので、一つ一つ丁寧に解すことが大切です。しっかり解れたことを感じたら円を大きくしていき、最後に大きく腕を回して背中全体の筋肉を動かします。

続いて首周り。首はとてもデリケートな部分なのでとにかく「ゆっくり」がポイント。まずは良い姿勢をとり、ゆっくり前に首を下げます。そして力を抜き、しばらく静止。首の後ろから背中の筋肉が伸びることを感じましょう。そして今度は右にゆっくり倒し、左側の首から肩にかけての筋肉が伸びていることを感じます。同じように左も。そして最後に「ゆっくり」首を回すのですが、できるだけ大きな円を書くつもりで。このときに息を止めないでください。息をとめると緊張状態となり、筋肉が硬くなってしまい、故障につながります。リラックスしてゆっくり回すのがポイントです。

これで首や背中がポカポカして血の巡りが良くなっていることを感じると思います。これでやっと声を出せます!(笑)

声は「声帯」の振動で出ますが、声帯も筋肉です。そして筋肉は繋がっています。声帯に近い首や肩の筋肉を柔らかくすることで声が響きやすくなります。特に夏はエアコンで首元が冷えます。筋肉が硬くなりがちなので、冷やしすぎに気をつけて「ラジオDJ体操」もなさってください。

私は、今週はスクールバーズも夏休みなので、愛知県奥三河の森の中の温泉でカラダ全体をほぐしてこようと思います♪

次回は「呼吸」についてです。「え?まだ”声を出す”じゃないんか〜い」という声が聞こえてきそうですが(笑)もっとも大事なことですのでお付き合いください。お楽しみに♪

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