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思考は迷子になる

私は昔から、人の話をどんなに真剣に聞き入れようと思っても、
何かの拍子で連想が始まってしまい、
思考がそちらに流れ、結局話が何も入ってこない人間だった。
例えば、担任の先生が「連絡です」と言えば、
(連絡の連ってつらなるだよな?何がつらなってるんだ?ん?絡は脈絡とかで使われる漢字だよな…語源は?というか連なるといえば山脈で、これも脈じゃん、なんだこの関係は…)
という感じで思考を巡らせているうちに連絡事項が終わっている。
これを私は思考の迷子と読んだ。
話でも文章でも映像でも、
とにかく自分に入ってくる全てで思考の迷子はおこる。

私はそそっかしい性格だ。
思考の迷子で注意力が散漫になるからだ。
そそっかしい人間は本を読んだほうがいい。
思考の迷子を減らすことができるからだ。
いい加減いい大人なのだから
ちゃんと聞ける人間になろうと思っているがなかなか治らない。
社会人になってから本を読むことが好きになった。
特に小説はしばらく苦手だった。思考の迷子が邪魔をするからだ。
物語は進むのに自分の頭は別の方向に進んでいく。
でも、最近は小説でも没頭できるようになってきた。
本を読む経験が増えて、思考の迷子が減ったのだと思う。
迷子になる度に、いかんいかんと軌道修正をしていく。
その経験でなんとか著者の作った道をなぞれるようになってきた。
だから、人の話を聞けない人は本を読んだほうがいいと思う。
人の話も幾分マシに聞けるようになったと思う。

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