マヂカルラブリーと直交座標系

はじめに言っておくと、私はマヂカルラブリーが好きだ。
Twitterでは、芸人で唯一野田クリスタルさんをフォローしているくらいだ。
私はM-1グランプリ2020を素直に笑うために見たし、素直に笑うことができた。優勝して良かった。
しかし、優勝直後からメディア各種で、あれは漫才なのか?論争が巻き起こっている。一般人だけでなく芸人さんもそれについて言及しだした。
私の情報ソースは主にTwitterとYahooニュースだが、批判的なコメントは次のようなものが大半の印象だ。
「寝っ転がっているだけだからあれは漫才ではない。しかも笑えなかった。」
漫才の定義については今回はおいといて、ここで一つ、冷静になろう。「面白いか否か」と「漫才か否か」は同じ軸なのだろうか?別じゃないのか?漫才かどうかの議論をしたいのであれば、面白いかどうかを話題に出すべきではない。だから、コメントにあるような、蛇足的に「しかも笑えなかった」という文章はいらないだろう。笑えないことが漫才ではない証明にはならないのだから。そこらへんの軸がブレている議論が多く、話は収束しないように思えてきた。
もう一度冷静になろう。面白い軸と漫才かどうかの軸は直交しているのだろうか。もしかすれば、面白いことと漫才であることは限りなく平行に近い可能性があるのではないか。こうなれば、見方は変わってくるのではないか。人それぞれに軸はある。自分と反対意見の人にも軸はある。その軸を見定めることなしに、議論をすることは難しい。

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SNSの力は偉大だ。職業としての芸人さんも、劇場に通うお笑い通も、M1だけしか見ないにわかも、全部同じ土俵で発言できる。それらの情報をあなたはどのようなフィルターを通して受信し、どのような座標に位置づけするのか、それを楽しめる人になりたい。

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