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#012 センバツ高校野球 21世紀枠を逃した父親の心境 【一番の学びは当事者になることの重要性!!】

 2024年1月26日、息子がいる野球部は、センバツ高校野球大会の選考委員会で21世紀枠に選ばれなかった。北海道の別海高校とともに、有力視されていたが、選手達の夢は叶わなかった。


○21世紀枠を逃した心境

 15:40頃のNHKの速報で落選を知った。悔しい。残念。しかも21世紀枠の補欠校に選ばれたのが、なおさら悔しい。ぎりぎり甲子園に届かなかった。選手達の落胆の様子が目に浮かぶ。我が子にどう声をかけようか。気持ちの整理がつかない。お酒が飲めない私はミスタードーナツを買い、やけ食いするしかなかった。

○21世紀枠代表選考の当事者になって得られた学び。何事も当事者になることが重要

 選手・監督のおかげで21世紀枠の当事者に、保護者の立場でなった。本当に感謝しかない。当事者になってわかったことを3つ挙げたい。

 1つ目は、野球部を応援してくれる人がいかに多いかである。学校・野球部の後援会、卒業生、地元企業など多くの方に支援を表明していただいた。甲子園に行くには交通費や宿泊費など膨大なお金が必要となる。が、それを上回る支援が見込まれた。

 2つ目は、21世紀枠について詳しくなったことである。まず、県大会の結果を基に県推薦を受け、その中から、九州地区など各地区推薦校が、全国で9つ選ばれる。「困難な環境の克服」「少数部員の克服」「地域貢献活動」「学業と部活動の両立」などの基準があり、各都道府県の理事長・専務理事による3分30秒のプレゼンテーション等を参考に、選考委員会で21世紀枠が決定される。そんなことはこれまで意識したことがなかった。

 3つ目は、当事者の気持ちがわかることである。これが一番大きい。昨年、2023年12月8日に九州地区の推薦を受けてから選手も親もそわそわしていた。選手は、地元の新聞やテレビ局、そして、全国紙や高校野球専門雑誌からの取材を通して甲子園の舞台に近づいているのではないかと大いに期待した。もし選ばれたら、全ての対戦相手が格上。練習にも熱が入った。
 親もSNS等で21世紀枠に関する予想コメントを見て一喜一憂する。21世紀枠はネット上の専門家でなく、審査員が決めるのに。

 世の中には、当事者とそうでない人に別れる。息子を含めた選手達は、この野球部で野球をすることを選択した当事者である。野球は、厳しいスポーツで、選手の責任範囲が明確である。誰がファインプレーをして、誰がエラーをしたか、誰がヒットを打って、誰が三振したか、はっきりわかる。
 だから、当事者になるにはちょっと勇気がいる。中学校で軟式野球をしていても、その勇気がなくて、高校で野球部に入らない生徒も多い。

 当事者となる覚悟を持った選手が集まり、鹿児島大会で次々と強豪校に競り勝ちベスト4。21世紀枠九州代表に選ばれ、最終選考で落選となった。
 選手や監督、保護者は、それぞれの立場で当事者として21世紀枠のを体感できたと思う。
 来年も21世紀枠の選考委員会やセンバツ高校野球はある。当事者を経験した我々は、もっと深く、21世紀枠を含めた高校野球を楽しめるようになっていると思う。

 選手達には、野球でも、社会に出ても、ぜひ、当事者となることを選んでほしい。私もそうありたいし、その方が人生楽しい。

 そして、夏の甲子園に向け1勝を積み重ねてほしい。

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