俳句
8/22
空蝉や墓石の上に止まりて
ひぐらしや極楽の波に流さるる
夕風呂にひぐらし聴きて顔こする
腰痛め老母にさすらる晩夏かな
肉裂けて指となりぬ夏の月
爪切りや空まで飛んで夏の月
蝉の声ノイズと聞くも人の耳
逝く夏やわがこころの大赤斑
はや晩夏凄みきかせよ五七五
逆さ蛇鎌首もたげて部屋覗く
炎暑すぎ草葉の色に涼みたり
夏の窓ヤモリの腹の白白し
夏カフェや男は自慢女は噂
ひぐらしや障子の向こうの極楽かな
8/23
カヤノヒメ首に巻きたるヤマカガシ
長蛇や屋根より降りて部屋のぞく
夜明け前蝉の子ぐゎしぐゎし上りゆく
熱帯夜ひと漕ぎふた漕ぎ朝へ向かう
蝉落ちて蟻のつっつく盛夏かな
10/23
秋空や白鳥糸にひかれたり
10/29
坂の上秋空に落ちる吾と君
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