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ほかろんのタブレット

知的障害のある長女ほかろんと暮らしていることにより、私の生活には、ゆっくりとした時間が流れている。

一日に何回も、待つことを繰り返し。
一日に何回も、やり直しをして。
間違ってもいい。
儲からなくてもいい。
病気になってもいい。(最近ほかろんは病気しない)
転んでも這いつくばっても、なんでもいい。
かっこわるくていい。

こういう暮らしをしていると、なんだか、心がのびのびしてくる。
せかせかしないし、あくせくしない。

40代で、重度の鬱と不安障害、強迫性障害、自傷の真っただ中にいた、あのとっちらかった私の頭の中は、その後の35年ほどの生活で、穏やかになってきた。
とはいえ、いつ躁転するかわからないほかろんと暮らしているわけだから、私だっていつまた、とっちらかってしまうかはわからない。

まあ、今日、明日のことくらいしか考えていないから、今日がいい日ならそれでいい。

今年の2月くらいから、ほかろんのショートステイ利用の手続きを進めてきた。
もしも私が病気になって、入院するなどのことがあったらなどと考えて、あちこち探してみた。
そして、ようやく2か所のショートステイ事業所との契約が終わった。
サービス利用までには、結構時間がかかかるもの。
一か所は、日帰り体験を済ませた。
土曜の午後に、体験に行ったのだが、ポジティブなほかろんは、
「みんな歓迎してくれるかなあ。」なんて、言って出かけたものだ。
すごいな、この、ポジティブさ。

自分はこの世の中に、受け入れられているという自信が育っているほかろん。
敵なし。
さて、次にはもう一か所のショートステイの申し込み。
利用2カ月前にに申し込むシステムなので、8月の分を申し込んだ。
こちらは、タブレット持ってきていいと言われているので、それがすごく楽しみのようだ。

YouTubeで、Kis-My-Ft2を見ると、落ち着くらしく、家でもよく見ている。
ところが、今まで使っていたタブレットの調子が悪くなった。
壊れたものでも、破けた服でも、直してとことん使うお直し母さんの手にも負えない。

よくよく考えた末、新しいのを買うことにした。
ほかろんが、毎月パン販売に出かける、大好きなアマゾンに頼もうね。
どんなテーマパークよりも大好きな、アマゾンの大きな倉庫。
ほかろんの夢が詰まっているアマゾンの倉庫。
近くにあるからすぐ届く。
そして、久しぶりに新しいものを買った、お直し母さん。
新しいもの買うのって、楽しいなあと実感した。
アマゾンにだってパンを売りに行くだけじゃなくて、お買い物もしよう。
毎週公園清掃して、街をきれいにして働いているほかろん。
たまには買物しよう。作業賃2か月分。
やったね。
届いたタブレット。
母さん、初期設定完了。
今日から使えるよ。

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