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今年もやってきました。お母さんの休日

今年もお母さんの休日がやってきました。
今日は一日目。
一人っきりの家の中は、がらーんとして、静かで、やたら広く感じます。
存在感のある長女が、お泊りに行ったからでしょう。

毎年、5月の連休と、8月のお盆休みに、四泊五日の水泳カウンセリングの合宿が開かれます。
というと、水泳ばっかりしているようなイメージですが、ほとんどお楽しみのプログラムというゆるーいお泊り会です。
スケジュール表を見ると、大体、起床が朝の9時だったりします。
就寝も9時。
一日の半分寝て、半分遊ぶ。

水泳カウンセリングは、個人の先生が、障害ある人たちに水泳をとおして、呼吸や会話など身に着けていくことができるようにと、20年ほど前に始められました。
初めから参加しているメンバーは、もはや、中年。
いいおじさん、おばさんたちです。
新しく入ってきたメンバーは若いですが。

今日は午前中に、先生が参加者をそれぞれの場所でピックアップして、先生宅へ。
昼食後プールに行くようです。
バーベキューや散歩、調理、カラオケなどの楽しいプログラムが、天候や、参加者の体調に合わせて行われるようです。

今朝は長女のピックアップ地点まで、電車で送っていきました。
うちの方の私鉄はサイクルトレインなので、本格的なロードバイクの人や
子連れのママチャリの人たちが楽しそうに乗っていました。

先生が迎えに来るまでも、迎えに来てからも長女は何も言わず静かです。
いつも、あんなに大声でうるさいのに。
長女はそれなりに緊張しているのでしょう。
楽しみにしているけど、自宅ではない先生の家に泊まるという非日常。

そして母は、あっけなく黙って先生と行ってしまった長女の後ろ姿を見て、
「ああ、そんなもんか。」と思うだけです。

この合宿参加も20年も続いています。
四泊五日。
一人で過ごすお母さんの休日です。
介護者にもレスパイトケアが必要と言われて久しいですが、実際はショートステイの利用によって、介護者が休息を得ることが多いと思います。

「ショートステイは嫌だ。グループホームは嫌だ。」と長女が言うので、福祉サービスのショートステイは利用してきませんでした。
グループホームも一度入所したものの、どうしてもなじめず二次障害がでてしまったので退所しました。

今長女が利用しているサービスは、生活介護の通所だけです。
通所は楽しく通っているので、それでよしとしているのですが、老障介護ゆえ、周囲からは、ショートステイの利用や、グループホームの入所を勧めてくる声もちらほらあります。

でも、今は長女が毎日楽しく通所にかよっていること。
水泳カウンセリングの合宿に一年に2回楽しく参加していること。

それでいいかなと思ってます。
水泳カウンセリングの合宿は、福祉サービスではなく、先生個人で行っているので、参加費はそれなりです。
(また、お盆休みの合宿のために参加費用意しなくちゃ!)

そして何より素敵なことは、この合宿が、
長女にとっても楽しいこと。
母親にとっても安心なこと。
双方幸せな四泊五日だということです。

長女のことをよく知っている先生ご夫妻に託すことで、母は心配しないで、のんびりできます。
このような幸運な機会を持てることは、本当に素晴らしいことです。
障害者の母が、このような気持ちで毎日過ごせたら、どんなにいいでしょうか。

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