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自分を助けてくれる人

「ほんとうのリーダーのみつけかた」という本を読んだ。
そして、思った。

では、自分を助けてくれる人は?どうやって見つけるの?
74歳まで生きてきたから、さまざまな出来事があった。
苦労ばっかりだった。
でも、何とか、ここまで生きてきた。

だいぶ前、「世界の中心で、愛を叫ぶ」という映画があって、セカチュウブームがおきた。
その時に主人公が叫ぶ、
「たすけてくださあい」がすごくはやったことがある。

介護の仕事をしていたときのこと。
介護用ベッドのリモコンの「上」ボタンを、自分で押し続けて、ベッドがどんどん上がっていってしまって、びっくりしたおじさんが、ベッドの上に立ち上がり
「たすけてくださあい。たすけてくださあい。」と叫び続けた。

セカチュウおじさんの手からリモコンを取り、私がベッドを下げて、
「はい、もう大丈夫。」といったら、おじさんは
「ああ、よかった。助かった。」と言ってほっとしていた。

世の中では、実際にリモコンで解決できるような簡単な出来事は少なく、困難を極める出来事ばかりが続くものだ。

私にしても、長女が障害を持って生まれたこと。
その事実を認めようとしない家族がいたこと。
学校でのトラブルが相次いだこと。
離婚してシングルマザーになって四人姉妹を育てたこと。
うつ病になったこと。
非正規の仕事ばかりで、経済的に大変だったこと。

枚挙にいとまがない。
「たすけてくださあい」の毎日だった。

では、だれが助けてくれたのだろう。
今、私の周辺にはたくさんの支援者がいる。
では、一番最初に助けてくれた人はだれだろう。
そう考えたとき、気が付いた。

そうだ。
それは自分だ。
私が、「助けてください。」と言ったから。
自分でSOSを発信した。
そこから始まったのだ
自分を責めたり、責められたり、責任を感じたり、罪悪感を抱いたりして、
なかなか言えなかった。
「助けてください」の言葉。
「もう、疲れました。私一人ではなにもできません。どうか、皆さん、助けてください。」
そう言えたから。

自分のリーダーは自分。
自分を助けてくれるのは自分。

だから、今もこうやって生きている。

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