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おうちがおちつくねと、長女が言います

長女のほかろんさんは、知的障害があり、毎日電車とバスで、生活介護の通所に通っています。
生活介護も、大好きで、毎日せっせと通っていますが、先日、
「おうちがおちつくね。かふんもないし。」と、ポツンと一言、言いました。

花粉がないというのは、たぶん外の世界に飛び交っている、いろいろのものが、目に見えないものにせよ、目に見えるものにせよ、家の中には持ち込まれてはいないと意味ではないかと思います。

そうです。
外の世界の、ネガティブな出来事や、人を貶めるような言葉や、心を傷つけるような暴力、言葉の暴力を含めて、嫌な気持ちなるものは、家の中に持ち込まないで暮らしたい、というのが私の願いなのです。

かつての私の暮らしでは、子どものころから、聞きたくない言葉、人を傷つける言葉などが飛び交う生活が当たり前でした。
幸せになるということや、楽しく暮らすということは悪いことのように言われる生活でした。
私は傷ついた心を引きずりながら、もうこのような生活はしたくないと思いました。
そして、今の穏やかな暮らしを築いたのです。
穏やかな暮らしを築くまでは、沢山の苦労がありましたが、自分で築いた穏やかな暮らしで、自分の心が癒されています。

そして、先ほどの長女の言葉です。
ああ、よかった。
この家で暮らす長女が、落ち着く居場所。
障害者が居場所を持つことは、なかなか大変なのです。

だから、長女の言葉、「おちつくおうち」は、私にとって一番うれしい言葉です。
せめて、家の中だけでも、安全で、安心できるように。
私の魔法のドームのバリアの中で、これからも、長女が、ゆっくりやすらかに眠ることができますように。


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