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シャーペンと消しゴムを 携えて 真夏の前の大戦(おおいくさ) 耳鳴りしそうな 静寂の中 紙に…
特等席を探して 歩き回る 探せど探せど 見つからず 穴の空いたソファに うなだれる くた…
こぜまい社交場 セピア色が 揺らめく 言葉を濁して タバコで埋め 透き通った氷 多めのグラス…
蛇がゆっくり這うように 人の子結ぶ 夏祭り もつれた足で 踏み進み はぐれた友を 見失う …
要領得ずに たたずみ 埋もれるように座った 曲げた足に まとわりつく砂つぶ 組んだ腕に 顔…
一秒 目が合った 二秒目で 訴える 三秒目まで 粘ったら 四秒目で その目に 答え…
傘さして 沼と化した 歩道をすすみ 赤信号に たどり着くと 通り過ぎたバスの 中で光る笑顔を 見つけた それは天上の者だけが 頂ける 特別な宝 沼を歩く者には とても あつかえない宝 ガラスを通して 光が返る 沼の水に すべり込む 一時の 一粒のキラメキ 光の気まぐれ 私にはまぐれ ほほ笑み返すと バスは消えた 傘さして 沼と化した 歩道をすすむ
デパートの屋上 客の少ないオープンカフェ 夜の湾岸沿い 結び付かない名前の旅館 一味違う…
大会前の練習で バスに乗り込み 会場へ 熱気と狭さに むせながら 控室で 吹いている 私は…
エスカレーターに連れられ ファンタジーに 迷い込んだ 戻れない 鮮やかな世界 魔法のアイテ…
夜景というより 走馬灯 遠景に 映し出す記憶 いつの間にか コノ人の 粒立ち揃わぬ ぬるい…
ここからの距離に 気が遠くなる 手をひいて歩いた事は 一度もなかった 特別好きなものを 伝え…
特色2色で 刷り込んで 白いブーケを 表現し 高らかとなる カネの音は 笑顔の咲いた 席に…
ねぎらいは ファミレスで だって 最後の笑い合い グラスがたまって 引きぎわを ねばって 延ばして 見つめてた 笑顔に 嬉しくなるなんて 今日より他は 無いかもね たまたま この地でめぐり会い つながり 離れて ケンカもし 新譜試聴に 連れ立って 気持ちい風と 共にいた 同じ記憶は作れない 同じ雨にときめかない 同じ空に休めない 同じドーナツ食べれない こういうのを何て言う? 消えない青春とでも言う?