その角を曲がるまで
ゴミステーションのある曲がり角、
登校班の集合場所に向かう子どもたちの
背中を見送っている。
時間にして2-3分、
子どもが振り返るたびに手を振る。
二度三度、振り返る日もあれば
兄妹ではしゃいで振り返らない日もある。
それでも、ランドセルが見えなくなるまで
見つめている。
これまではずっと見送られてきた。
子どもたちより先に家を出るため、
玄関先で行ってらっしゃいと声をかけられていた。
見送ることがあっても
玄関を出た瞬間に鍵を締めてバタバタと。
生活が変わり、子供たちが角を曲がるまで見送ることをできるようになった。
「気をつけてね」
「行ってらっしゃい」
「今日も楽しく過ごしてね」
いつも同じことを声かけながら
いつものまがり角まで背中を見守る。
ほんの2-3分だけのこと。
小さなことだけど、大切にしたかったこと。
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