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米国10年国債と株価の関連を分析してみた

昨今、米国の利下げが叫ばれていることもあり、
過去の米国の利下げが始まるとS&P500の株価がどう影響するか?
グラフで見える化して、分析してみました。
最後に、個人的な考察も記載してるので、見ていただけると嬉しいです。

分析した個人的な結論は、
FFレートが高止まりしている期間は株価が上昇して、
FFレートが下がり始めたらどこかで株価も暴落するかも
(しないかも)
でした。

事前知識

出てくる用語の簡単な説明です。知ってる人はスルーしてください
 ・S&P500 :米国の上位500社の株価に連動する指標。米国全体の指標みたいなもの。
 ・FFレート:米国の政策金利。米国政府が上げたり下げたりして、10年国債などを市場操作をする。
 ・10年国債利回り:米国の10年債利回り。国に対して10年間投資することで得られる配当金の年間利回り。


FFレートと10年債利回りの関係

 本日(2024/01/08)時点で「FFレートがピークであり、2024年で下がりそう」という憶測が出ています。実際にFFレートが下落し始めたころを観測してみました。

上のグラフは、FFレートと10年債利回りの推移で、
下のグラフは、10年国債の利回りから政策金利を引いたものです。
 緑色の部分は、FFレートが高止まりしている期間で、
 赤色の部分は、FFレートが下がり始めた期間です。

FFレートと10年債利回りの推移

(緑色の)FFレート高止まり期間は、暴落合図で有名な「逆イールド状態※」が発生し、
(赤色の)FFレート下がり始めた期間は、逆イールドが解消傾向にあります。

 ※逆イールドは「10年国債から政策金利を引いたものが0以下の状態」です。


FFレートと10年債利回りのS&P500への影響

 FFレートと10年国債利回りの推移にS&P500の推移と年間増減のグラフも追加しました。

FFレートと10年債利回りの推移

S&P500の推移を見てみると、
 緑色の「FFレートの高止まり期間」は、株価が安定して上昇し、
 赤色の「FFレートが下がり始めた期間は、下落したり、暴落が発生している
ように見えます。

分析した個人的な結論は、
FFレートが高止まりしている期間は株価が上昇して、
FFレートが下がり始めたらどこかで株価も暴落するかも

(しないかも)でした。

補足として、
FFレートを高い状況はインフレ対策など経済を冷まそうとする状態です。
FFレートを下げるということは経済冷ましすぎた弊害が出ている○○ショックで株価下落が止まらない状況だったと思われます。
 ①2021〜2022年頃:ITバブルショック
 ②2007〜2008年頃:サブプライムローン問題(ひいてはリーマンショック)
 ③2019〜2020年頃:コロナショック

結論と今後の戦略

今回の分析から、
「FFレートの利下げ期間は、○○ショックが起きて株価も下落する可能性が高い」ことがわかりました。
 これらはハードランディングと言われる○○ショックが起きてから、株価下落するパターンであり、1990年頃の問題が起きないソフトランディングした場合もあるようです。(この頃のFFレートデータが取れませんでした。。。)

今後の戦略として、
 FFレートの高止まり期間は、現金比率低く、積極的に株を買っておき、
 FFレートが下がり始めたら、どこかで利益確定して現金比率を上げます。

とはいえ、ウクライナ戦争や、中東戦争という不安材料もあり、AI発展の好材料もある今の状況は、1990年頃の方がデータ的に近いかもしれません。

皆さんのご参考になれば幸いです。
分析に使ったソースコードもおいておきます。
腰良ければ、コーヒー一杯のご支援をいただけると嬉しいです。

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