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海街diary

漫画作品が実写化されたお話し。
是枝裕和監督の作品で、時間の流れがゆったりとした映画でした。

⭐️あらすじ⭐️
鎌倉の大きくて古い家に住む3姉妹、香田幸、佳乃、千佳の元に、15年も連絡をとっていない父の訃報が届いた。父は3姉妹の母と離婚したのちに、再婚して娘を持ち、再婚した妻に先立たれて、娘を連れて再々婚し山形で暮らしていたようだった。

3姉妹は父の葬儀で、腹違いの娘、すずと出会うことになる。
血の繋がりのない母と共に暮らすことになるすずを気遣った幸は、4人で暮らすことを提案し、鎌倉での女4人生活がスタートする。

引っ越してきたばかりのすずは遠慮がちだったが、次第に鎌倉の街や3姉妹に馴染んでいき、家族としての絆を深めていくのであった。

⭐️レビュー⭐️
一言で言うととっても良い映画だった。荒んだ心をそっと温めてくれる映画です。
鎌倉の壮大な海と鮮やかな自然が織りなす穏やかな空気感が、画面越しに伝わってきて、温泉に使った後のようにほっとしました。

ストーリとしての劇的な山場はなく、地味な展開だけれども、その分日常を描く日記のような、タイトル通りの映画だったと思います。

4人それぞれの生き方を丁寧に描いているのも素敵でした。
母親がわりに2人の妹の面倒を見てきたために、一家を支える強さをもつ幸。
美しく放漫で、ありのままの自分で生きる佳乃。
末っ子として姉2人を見守りながら、素直に日々を楽しんで生きる千佳。
「自分はここにいていいのか」という葛藤を抱えながらも、地域の人々や優しい姉と関わることで成長していくすず。
それぞれが楽しいことがあったり、苦しいことがある日常を生きながら、4人で調和して暮らしている様子が見ていてとても心地よかったです。

特にこの作品では、本当の大人の意味を考えさせられる場面がありました。
奥さんのいる人を好きになってしまいその人との別れを選択した幸や、いつも録でもない男を選んでしまい恋愛が上手くいかない佳乃。
二人とも、苦しい思いはしているけれども、そんな自分の痛みは見せず優しくしなければならない人には、きちんと優しくできる芯の強い大人でした。
私ももうこんな歳ですが、本当の意味で大人になれているかな。。。

この作品を見ると鎌倉に行きたくなるし、女同士でのんびり暮らす生活をうらやましいなと思います。仕事が落ち着いたらやってみたいな。。。


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