行動的消去法と急がば回れ


最近の自分の環境、心境の変化から得られたものを書いてみます。


働き方を変えました



先月末に会社を辞めて、人生で初めて派遣社員という形で6月から働き始めました。



大きな理由が2つ

理由1:料理人あるあるの長時間労働に納得がいかなかったから。
理由2:雇われ料理人の社会的地位の低さに疑問を持ったから。

派遣で働くことで、この2つを解決、解明できるのではないかと。



たった5日で答えは出た



悩みは解決された・・・

派遣社員で働いて労働時間はきっちり8時間になりました。
精神的にも肉体的にも楽です。時間が来れば終わり。
もちろん責任感を持って働いています。
明るい時間に家を出て、明るい時間に家に帰る。
なんと素晴らしい。

今働いているところは、レストランではなく、とある施設の食堂。
日々の売上とか関係なく決まった人数分、決まった時間に提供する。
なので、悩むことは特にありません。お客さんが来なくてソワソワすることもありません。


これじゃなかった


ではこれで良かったのかというと、違いました。

長時間労働の方ですが、8時間で終わらせるというのは8時間しかかけれないということです。無理やり終わらせる。そのためには仕事を端折ることが必要になってきます。効率的と言えば聞こえがいいですが。
詳しくは後ほど説明します。

地位に関してですが、これはちょっと言いにくいですが、料理人の方に問題がある気がします。
世間からズレている人が多い気がします。ズレというのは仕事をする上での最低限の責任感の欠如です。
時間が決まっているのに守れない人や、失敗に対する対処のいい加減さ。
今の地位、仕方ないのかなと思います。


行動的消去法


8時間で終わらせる、8時間しかかけられない。
自分の中では大きな落とし穴でした。
というのも、今までやってきた僕の料理の仕事は8時間ではとても終わらせることができなかったんです。

(ちょっと脱線しますが)
なぜ8時間でできないのか?
ズバリ「美味しくするため」です。
(味に関して言えば美味しくですが、見た目も含めてです。)
1つの料理を美味しく仕上げるのに、かなり頭を使って手間をかけるんです。
美味しいの定義は色々ありますが、まずは美味しい状態で提供することだと思います。
そのためにはどこまで仕込んで、どのタイミングで仕上げるのか、とか。
めちゃくちゃ考えますし、伝わらないような手間をかけます。もちろん伝える必要はないですが、ただこれがプロの仕事だと自分の中で納得できます。

僕のやりたいことは、8時間の仕事がしたかったのではなく、美味しい料理を作るために頭を使い、手間をかけて、それで喜んでもらいたい。
食べてもらってる人に、非日常を味わってもらいたい。

元々こういう気持ちで料理の「道」を選んだのに、いつの間にか「仕事」と認識してしまい、大事なことを忘れてました。

僕の人生の歩き方って、
「やってみて、違うじゃん」となってやっと、本来やりたい方向に進めるんです。

Aだと思ってるんだけど、もしBを選んだらどうなる?
じゃあ、Bでやってみよう。
あ、やっぱりBじゃないわ。よし、Aにしよう

先に「じゃない方」を潰さないと、ずっと「じゃない方」が気になって本来やりたい方に集中できない。

でも実際はこんなに単純じゃなくて、自分でもわかってないんです。

Bを選ぶ時はBが正しいと思ってて、でもやってみて
「あ〜そうだった、AだよA。だって今までこうだったじゃん」

(伝わってます?)

これの繰り返し。

急がば回れ


でも、このBの時も本気で正しいと思ってやってるので後々何かの時に繋がるんです。
そして最終的に「Bを通ってきて良かった」と思えます。
自分の勘違いを盛大に褒められる時です。

これは僕の大好きなイチロー選手の言葉ですが、

「最短で結果が出ても、その人に深みは出ない」
「遠回りが1番の近道」
「無駄だったと思っても無駄な事は無い」

本当にその通りだなと思います。

今の派遣も一生懸命やって次に繋げられるようにしたいと思います。
そしていつか自分が思っている料理ができるように試行錯誤しながら進んでいこうと思います。


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