ウィリアム・ギブスン、パッド・キャディガン『エイリアン3』の読書メモ(またの名をひとり読書会) 1~3章

幻のウィリアム・ギブスン脚本をパッド・キャディガンが小説にしました。紙のものは来年発売ですが電子版は手に入るので、ちびちびと読むことにしました。せっかく読むので、読書メモをとっていきます。

①あらすじ②疑問点③読めない英語の3つをメモしていきます。当然、誤読の可能性もあるので、①あらすじも「自分がわかった範囲で」ということになります。ので、興味がある人は、なにより自分で読むことをお勧めします。なお③についてアドバイスをしていただけるgenerousな方がいたら、遠慮なくお願いします。


1

①あらすじ
・人類の宇宙進出。距離スケールが大きいの、資源土地は無尽蔵にあるので宇宙での戦争はコスト面からなくなった。企業主体の宇宙移民のかいし。『エイリアン2』の舞台となった惑星LV-426。
・リプリーの登場。エイリアンに仲間が殺され貨物船ノストロモ号をを爆破。でも飼い猫は助けたので狂った猫女crazy cat-ladyと呼ばれる。彼女はtroubleの種になる。LV426とは音信不通になり、リプリーは宇宙海兵隊とユタニの社員と行く。(『エイリアン2』のあらすじ)
・宇宙戦スラコ号の4名の生存者。リプリー、ヒックス、ニュート、ビショップ。

③読めない英語
It was nowhere nearly as long before interstellar space travel became as matter-of-fact as the daily commute on the freeway had been for previous generations.
【訳】以前の世代にとって高速道路での日々の通勤が当たり前のものであったのと同じように星間宇宙飛行が当たり前のものとなるまでに、それほどの時間はかからなかった。
ほかの場所にもnowhere nearly asという表現がでてくるのでキャディガンの好きな言い回しだろうか? 勝手にnotと置き換えてit was not (nearly)(as long)beforeの構文と解釈した。as longはas以下が省略されているのだろう。前文で人類はずっと宇宙を眺めて3万年も生きてきたとあるので、「それと比べて」ということだと思うが自信はない。

2

①あらすじ
・ビショップの視点。スラコ号の冷凍睡眠カプセルの中から。『2』の最後でクイーンに身体をふたつにちぎられたビショップ。の胴体部分から何かが育っている様子がぼんやりと認識できる。
・ビショップはゼノモーフは何者かによって設計されたengineeredされたと確信している。Simplicityをsimpleとイコールだと思いたくなるが、ゼノモーフは単純な生物ではない。高度な知能をもっているのでは? センサーに引っ掛からずに隠れることも可能なはず。
・スラコ号に潜んでいたのはクイーンだけではないのでは?
・船の緊急アラームが鳴るが、アラームが鳴るということは、線内に動く何者か(何物か)がいることを意味する。

②疑問点
・映画を見ても解決しない、どんなエイリアンが何匹乗り込んだのか問題。エイリアンエッグを産めるのはクイーンだけということなら、クイーンが2匹乗っていたのだろうか? 乗り込んでリプリーに駆逐されたクイーンが卵を産み落としていたのか?  

③読めない英語
She’d had a harder time getting Newt into the sleep capsule. When Ripley told her it was safe to dream again, the girl had looked at her with a mix of hope and uncertainty, as if wanting so much for Ripley to be right, but not quite believing it.
【訳】リプリーが彼女を睡眠カプセルにいれるのにはもっと手こずった。リプリーがニュートにもう一度夢を見るのは安心できると言った時、ニュートはリプリーを希望と不安の入り混じった目で見た。まるでリプリーの言うことが本当であって欲しいと願いながら、そうと完全には信じられないでいるかのように。
want Ripley to be rightでもいいんじゃないか。よくわからん。forはfor人to不定詞?

3

①あらすじ
・スラコ号が近づいた惑星はUnion of Progressive Peoples(UPP)。宇宙港Rodina Stationからinterceptor(探査機?)を飛ばして、自分たちの宇宙領域に侵入してきたスラコ号にドッキング。何か有用な情報か何かがないか、あれば(勝手に)持ってかえる命令。
・3人の乗組員。ボリスBoris…ロシア・ボルシェビキの末裔。ラク・ハイLuc Hai…ベトナム系女性。ニックネームはラッキー。アショクAshok…あまり素性はわからない。ラッキー視点で船内探索。
・ビショップのちぎれた下半身をまず発見。次に睡眠カプセルを発見。ビショップの入っているカプセルが、外から見ても明らかにおかしい色(白く煙っている)ので、ボリスがこじ開ける。中にエイリアンエッグがあり、そこからフェイスハガーが飛び出してボリスに取り付く。
・悶え苦しむボリスを銃で撃つラク。エアロックで船外に排出。振り返るともう1匹モンスターがいる! よく見たらビショップを抱き抱えたアショク。

②疑問点
・もう3章にしてぜんぜん映画とちがうやん!
・UPPは反資本主義の惑星の様子。女性もいる。

③読めない英語
Slinging her rifle, she drew her sidearm, and then hesitated. Boris was past caring, but after all they’d been through together it felt disrespectful to shoot him in the face, even if he didn’t really have one anymore. On the other hand, he’d have ordered her to make sure the thing was dead no matter whose face it had landed on.
【訳】ボリスはもう治療のほどこしようがないが、いままで一緒にやってきたことを考えると、彼の顔を打ち抜くのにはためらいがあった。たとえ彼にはもう顔と呼べるものがないとしても。他方、もし彼だったら、「それ」が誰の顔にくっついていたところで、「それ」を確実に殺すように命令していただろう。
oneはfaceってことだと思うが自信はない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?