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世界三大ファゴットメーカー

こんにちは! ファゴット奏者の蛯澤亮です。楽器を吹いたり、youtubeやnoteで情報を共有したり、コンサートの企画運営をしています。一緒に人生を楽しんでいきましょう♫

さて、今週のえびチャンネルはヤマハのファゴットについて語るという回でした。

プロで圧倒的なのはやはりヘッケル

ファゴットというのは現在、世界のほとんどがドイツ式システムを使っています。このドイツ式のシステムのことをヘッケルシステムというのですが、これはヘッケルというドイツ人が作り出したシステム。これによって19世紀後半になってファゴットの表現力が格段に向上します。

このヘッケルの会社は今でも健在で、ファゴットメーカーの頂点に君臨しています。

ヘッケルは基本的にオーダーメイド。ですので買うとなっても数年待つことになります。最近は楽器店が注文していてそこから買うということも増えました。まあ、その方がヘッケルも売れると思ったんでしょうねw

オーダーメイドなので値段も時価。これがまた高騰していて最近は桁が一つ増えそうだという話。おそろしや。。。

ヘッケルはいわゆるヘッケルトーンというヘッケルらしい音が特徴。近くでも遠くでもしっかりと鳴っているのがわかりやすい楽器です。このヘッケルの音を求めてヘッケルを買う人がとても多い。昔はよく「やっぱり音が違う」とみんな言っていました。

しかし、最近はさらに機能的にもかなり改善され、音程もよくなって向かう所敵なし感がありますが、好みの問題ですね。師匠のアッツォリーニと最近のヘッケルを吹いた時にお互い感想を言い合ったのですが、同じような感想でした。良くも悪くも誰でも太くて良い音が持続して出せる楽器。でも吹き込んで自分で自由に表現しようとすると融通が効かない。そんな感じでした。

なので吹くスタイルによって好き嫌いがもちろん別れます。アッツォリーニはヘッケルを吹いていますが少し昔のヘッケルを使っています。また、アッツォリーニモデルというのも実はあって、吹かせてもらいましたが、これはヘッケルのイメージとはだいぶ違う楽器でした。吹いたことのあるヘッケルの中で、アッツォリーニモデルなら良いなと思いましたね。でも結局本人はそれを使わずに一昔前のヘッケルを愛用していますw

三大メーカーのもう一つはアメリカのフォックス

ファゴットの三大メーカーといえばドイツのヘッケル、日本のヤマハ、そしてアメリカのフォックスです。

プロ奏者のシェアを考えるとダントツでヘッケルではありますが、その次にヤマハとフォックスという感じです。フォックス使いも結構います。

ヘッケルとヤマハはモデルがほぼないのに対して、フォックスはたくさんのモデルがあります。なかにはプラ管と言われる楓ではない楽器も。

さらにアメリカらしく金メッキの楽器もあり、とにかく派手www全てに金メッキではなく楽器によっては金と銀が両方ある楽器も。

有名なのは俗に「仏壇ファゴット」と言われる黒い管体に金メッキのキーがついているモデル。なんだか、、、うん、まあ、何も言うまい。

結局は自分に合ってうまく吹ければなんでも良いわけですが、色も結構大事だと思うんだよなぁw

詳しくは日本のフォックス代理店のホームページへ

結局吹ければなんでも良い

ヘッケル吹いててもしょぼい音を出している人だっているし、ヤマハやフォックスでも「あれ?ヘッケルだと思ってた」って音を出してる人もたくさんいます。私も知らない人がはじめて私の演奏を聴くと「ヘッケルですよね」ってよく言ってくれます。

意外とファゴットのメーカーって多くてこの他にもたくさん売ってます。安価なものからプロフェッショナルモデルまでいろんな楽器がありますが、要は吹ければ良いのです。

もちろん選ぶ基準も必要だと思いますので、決して安い買い物ではないですから、ご自分の先生やまわりにいるプロ奏者と一緒に楽器屋さんで選ぶのも良いと思います。プロの方の中には懇意にしている楽器店もあり、一緒にくとより親切に対応してくれたりしますのでオススメです。もしプロ奏者のお知り合いがまわりにいないけど誰かについてきて欲しいというときは私でよければご相談ください。(各種SNSのDMなどからのご連絡で結構です)

ということでファゴット三大メーカーの紹介でした。

今週もがんばりましょう!

蛯澤亮でした。

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