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モーツァルトから始まったハルモニームジーク。その原点は六重奏にあった。実はめっちゃ面白い!いや、 むしろこっちのが面白い!!

こんばんは、ファゴット奏者の蛯澤亮です。楽器を吹いたり、youtubeやnoteで情報を共有したり、コンサートの企画運営をしています。一緒に人生を楽しんでいきましょう♫

さて、栗の季節になってきましたね。栗といえば私の地元、茨城県笠間市ですよ。地元に来栖(くるす)という友達がいて、来栖神社の息子なのです。その来栖神社というのは笠間市来栖という場所にあるのですが、この来栖の地名は元々、栗栖と言ったそうで、日本武尊が名付けられたそうです。それというのも当時から名産だった栗を日本武尊に献上したところ、とてもお慶びになり、「この地名を栗栖と名付けよう」とおっしゃり、そこから時代を経て今は来栖となっているそうです。常陸国風土記に書いてあったような。

ということで笠間の栗を使ったモンブランが不二家から期間限定で出てますし、これまた期間限定でシュクリムシュクリから笠間の栗を使ったシュークリームが期間限定発売されてます。ぜひお試しあれ。

ってなんでそんな話なん?ってことですが、モーツァルトで画像検索したらウィーンにあるカフェモーツァルトのMaroni Blüteが出てきたのでサムネに使っちゃいました。ウィーンでも秋になると栗のケーキが出回ります。モーツァルトのモンブランは私には甘すぎました。量も多いしすごい食べ応えです。私の一番好きなのはゲルストナーのMaroni Törtchenでした。これはまた別の機会に書きますw


モーツァルトから始まったハルモニームジーク 

さて、今回は前置きが長くなりましたが、本題。ハルモニームジークは、私の主宰するハルモニームジークにいらしたことがある方は聞いたことがあると思いますが、1782年にウィーンで管楽八重奏の宮廷楽団が作られたことから始まったとされます。

この時に作られた曲がモーツァルトのセレナーデ第11番 変ホ長調。これは八重奏の中でも傑出した名曲です。この傑作はこの後に作られるセレナーデ第12番「夜の音楽」とともに現代でも演奏される管楽八重奏曲のトップ2ではないでしょうか。

しかし、このセレナーデ第11番は実は第2稿なんです!

実はモーツァルトは元々、前年の1881年に六重奏としてこの曲を発表していました。フリーメイソンの色が濃い曲とされており、当時フリーメイソンの集会でクラリネット2、ホルン2、ファゴット2の六重奏でよく演奏されていたらしく、フリーメイソン的な曲だと言われています。

実際に七月にもフリーメイソン特集として開催したハルモニームジークではメインにこのセレナーデを持ってきました。

えびチャンネル


モーツァルトの凄さは編曲にも現れる

作曲者自信が編曲するということはよくあることです。モーツァルトも自分の曲を違う編成に書き直したりしています。

今回は六重奏から八重奏への編曲。パートが二つ増えるわけです。そこでもモーツァルトの才能は抜群です。

映画「アマデウス」で有名になったサリエリも「しじまのひとときに寄すハーモニー」という曲で六重奏から八重奏に編曲しています。これ、六重奏はとても綺麗で良い曲なのですが、八重奏になってもほとんど変わらないwww オーボエはほとんど休み。取ってつけたようなオーボエパートなんです。私も一度八重奏版でやったことがありますが、オーボエ奏者は「私たちを気にしないで」と言っていましたw

もちろん、そこにどれだけの労力を費やしたかも関係あるでしょうが、そんなところも彼らの才能の違いが見えてしまいます。

モーツァルトの編曲はただのやっつけの付け足しではなく、八重奏ならではの音楽作りに再編しています。オーボエも何も知らなければ普通に大変な曲だし、クラリネットは吹くところが少なくなっていますが、だからと言って暇なわけではありません。それぞれのパートがしっかりと変化していて、構成も若干変わっています。


人数が少ないからこその楽しみがある

では、その元となった六重奏はどうか。

演奏機会が少ないだけに八重奏の方が名作か。

否。

全く劣ることない名曲です。

そして、

はっきり言って、この六重奏というアンサンブル、めっちゃ面白い。

まず、中心にメロディを吹くクラリネットが自由な楽器だし、ホルンも実は強弱がかなりつく楽器。そこで楽器的に劣るのはファゴットなわけですが、それは自分がちゃんと吹けって感じなので頑張れば良いだけw

2人減るだけでこんなにもすっきりするのかというほどそれぞれのコンタクトも取りやすい。おそらく、それぞれが八重奏よりもフレキシブルに動いているのだが、それがまた楽しい。今回演奏するクロンマーの六重奏曲も八重奏曲より曲がしっかり作られてる感じがします。ファゴットの使い方が面白い!クロンマーは逆にパートが少ない方が良かったのかな?w

ということで、一回練習してこの編成の楽しみがめちゃめちゃ出てきました!

実は私が大学一年生になってすぐに先輩に遊びでこの曲を練習するからと連れていかれ、俺以外全員大卒という環境でかなり鍛えられましたが、今回やってみてその時の未熟な自分の感覚とは全く違いました。いやー、六重奏、面白いです。エキサイティング!!

ということで、ある意味、八重奏よりも聴く機会のない六重奏をぜひ聴いてください♫かなりアクティブでエキサイティングな空間になるはず!

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皆様のお越しをお待ちしております♫

それではまた。日々楽しんでいきましょう。

蛯澤亮でした。

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