見出し画像

おじちゃんの餃子。

おじちゃんの餃子。

近所にある小さな餃子屋さん。
72歳のおじちゃんが1人で切り盛りしています。

店内はエアコンが無いので、夏は激アツ。冬は激寒。
夏はおじちゃんの焼餃子とキンキンに冷えたビールがベストマッチ。

「1人で自由にやってるよ」っておじちゃんは言います。
昔は大手メーカーでバリバリ商品開発とかしてたエリートサラリーマン。
早期退職して餃子屋さんを始めたんだって。

「サラリーマン時代も忘れられないけど、今の餃子屋も楽しい」っておじちゃんは言います。
理由は「定年まで真面目にサラリーマンをやっていたら、こんなにいろんな人と話す機会は無かったかもしれないから」だそうです。

おじちゃんは近所のアイドル。お年寄りから赤ちゃんまでみんなに好かれています。
地元の人はもちろん、おじちゃんに会いたくて遠方から訪ねて来る人もいるくらい。
話してると元気になるし、ほっこりする。そんな不思議な力があります。

この間、久しぶりに訪ねてみました。
このご時世なので、店内はお持ち帰りのみの営業になっていました。
本当はみんなに店内で飲んで食べて欲しいけど、今は辛抱だって。

今年に入って入院してたことも初めて知りました。
無理できないと思ったおじちゃんは、ちょっとだけ定休日を増やし、自分の出来る範囲で営業することを決めたそうです。

焼餃子だけ買うつもりだったけど、お土産用の冷凍餃子も追加した。5人前。笑
応援の意味も込めて。

「無理しないでね。また来るね。」そう言ってお店をあとにしました。
ちょっと泣きそうになった。

新型ウイルスは終息の気配が見えず。この影響を受けているのは飲食店だけじゃない。
みんな必死に頑張っている。

またおじちゃんの餃子がお店で食べられることを願って。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?