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努力の結晶。

先日、我が子のピアノ発表会がありました。
こんな状況下なので、参加人数が限られた厳戒態勢での開催でした。

前回より少しだけ曲の難易度が上がった我が子。
終始、緊張気味の演奏でしたが
演奏後は「楽しかった!」と大満足の表情。良かった。

我が子の音楽教室は年齢制限がありません。
昔は大人から子どもまで幅広く生徒さんがいたのですが
昨今、こんな状況でお辞めになる方が増え、寂しくなってしまいました。

そんな中。
最後のトリを飾ったのは60代くらいのおじさまヴァイオリニスト。

今までの人生で
あんなに首と肩に力が入った20分間があっただろうか…。

高音に行けば行くほど緊張感のある音へ。
ギリギリを突く装飾音。
最前列で「おぉ…これは…」と拳を握りしめる私。

クラシックが好きで、
憧れの曲に挑戦したんだろうな、ってすぐに分かりました。
人前で大曲に挑む強靭なメンタル。そして努力。

アグレッシブな人生の先輩の姿に感動しました。
いくつになっても「やればできる!」
自分の怠けメンタルを恥じる小動物。

実は高校生の頃、
ちょろっとヴァイオリンに触っていた時期があるのですが…。
本当に難しいんですよ、ヴァイオリン。

まず構え方が複雑すぎる。
楽器の持ち方、姿勢、指の置き方、シフトチェンジ、ビブラート、弓の持ち方、動かし方などなど。
コントロールしないといけないことがたくさん。

そして指を押さえる位置に印がありません。
同じ弦楽器でもギターやベースにはフレットという印があるので
比較的、音を探しやすいのですがヴァイオリンにはありません。

指が少しでもズレると音程が変わってしまうので、
正確な位置に指を置くことが重要。
これも大変ですわ。指がつりますのよ。

きらきら星を弾くだけでエライ騒ぎになります。
本当にしずかちゃんみたいな音が出ます。

我が子が「急ブレーキみたいな音した…」って言ってたけど、
「いや、あのおじさんは凄いんだよ!頑張ってるんだよ!」と
夫婦で力説しました。

頑張るおじさまに拍手。

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