仕事

その頃ADの仕事は、なかなか思い通りにいかず、プロデューサーからは怒られ、ため息をつかれ、必死に頑張る毎日でした。
私の担当番組のプロデューサーは、「ADクラッシャー」と呼ばれている女性の方で、とにかくこの人のもとで働くADは辞めていくと噂の方でした。
一緒に働くうち、私も徐々に精神がやられていき、この人から離れたいという気持ちが強くなっていました。
それを自分の会社の社長に相談したところ、
「甘えるな。頑張りが足りない。」
の一言でした。

そうだよな。頑張らないと。
一生懸命明るく過ごしました。
頑張れ自分。頑張れ自分。

一方彼の仕事は、私と違いいろんな仕事を任され、評価され、とても順調でした。
だからこそ彼も今が頑張りどきだ、と張り切って頑張っていました。
彼は仕事が本当に楽しかったんだと思う。
デートをしていても仕事の話。毎日のラインでも仕事の話。
私は正直仕事以外のところで仕事のことを考えるのが辛かった。
でも彼が楽しそうに仕事をしているのは応援したかったし、純粋に笑って話を聞いてあげたかった。
だから転職を決めた。

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