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日々記:新紙幣詐欺にご用心を!

今朝のこと。
オトナの遠足に出ようと思い、おにぎりを作っていた時に、うしろの方では朝の情報番組が流れていた。
1週間後の7月3日に、いよいよ新紙幣が発行されるが、それにまつわる詐欺が横行しているので注意するようにと聞こえて、思わず手を止めた。

新紙幣詐欺しんしへいさぎ
なにそれ。

(両替機や券売機の交換が間に合わないというのは、聞いたけど)

聞けば、20年ぶりに刷新された新紙幣は、ホログラムや透かしなどにより偽造防止上は高精細に強化されているというが、新紙幣発行にあたって旧紙幣がいずれ使えなくなるというニセ話を元に詐欺にはめてる奴らがいるらしい。

ここで確認したいのは、新紙幣が発行された後も旧紙幣は相変わらずほぼ恒久的に通用するのだということ。
実はこれを誤解している人が多いことがわかった。
それは若い人に多い傾向がみられた。
なんのことはない、年配者は過去に新紙幣の発行を、1度や2度は経験しているので、その度に旧紙幣が使えなくなったりはしないことを経験で知っている。
若い人にとっては、物心ついてから初めての経験なのだから無理もない。
それだけならまだ仕方が無いが、若い人の中には新紙幣が近日に発行されること自体を知らない人までいたのだ。
ここまで来ると、キャッシュレス云々の習慣以前に無関心ということになるのではないか。少し心配になる。

旧紙幣が使えなくなるという誤解は、年齢を問わないようだ。
そこにつけ込む新紙幣詐欺。
その手口は主に4つあるという。


その1
旧紙幣が使えなくなるので、交換しますよ。
金融庁の口座に振り込めば、あとで新しい紙幣をあなたに振り込みます。
➡利用してみたい気分にはなるが、ちょっと考えればおかしいと気付くはず

その2
新紙幣のニセ札が紛れ込んだ可能性があります。
金融庁の口座に振り込めば、すべて本物に交換してあなたに振り込みます。
➡まだ新紙幣を使い慣れていないので、自分では見分けがつき難い。頼りに
 してみたい気分になるが、いかにも胡散臭いと感じるはず。

その3
紙幣の切り替え、、、、(そんなモン無いよ)に際しては、キャッシュカードも変更しなければなりません。
銀行で手続きが完了するまでは、キャッシュカードを使用されると困るので、この封筒に入れて封印して、保管していて下さい。
➡はいそうですかと、出された封筒にキャッシュカードを封印して、タンス
 の中にしばらく保管しておいた人‥‥ はい、アウト!
 この時点でもう、キャッシュカードは盗み取られている。
 そのからくりは以下の通り。

ニセ銀行員は、封筒にキャッシュカードを入れさせたところで「封印には実印が必要だから、出して来て下さい」と言って、取りに行かせる。
その隙に、あらかじめ準備してきた封筒(中にダミーのキャッシュカードが入れてある)と、本物のカードが入っている封筒をすり替えるのだ。
それを知らない被害者は、ダミーの方に封印をして、大事にタンスで保管するが、待てど暮らせど、銀行員からの連絡は来ないまま。

その4
(新札発行いかんに関わらず)
あなたの銀行口座が古いので、市役所からの還付金が振り込めません。
いったん口座の残金を金融庁に振り込んで下さい。
新しい口座が出来たら、そちらに還付金と残金を振り込みます。
➡胡散臭すぎて言葉が出ないが、多額をうたった還付金欲しさについつい口
 座の残金をまるっと振り込んでしまう人が後を絶たないらしい。



✱資産状況を聞いてくるものは詐欺だから相手にしてはいけない。
✱金融庁や全国銀行協会など、実際の機関を名乗るので、鵜呑みにして信じてもいけない。
朝の情報番組の話はここまでだが、今日のところは、自分はまだ大丈夫だと思いたい。


思いたいというのは、「ご親切にありがとうございます」とお礼を言って、喜んでお金を振り込む10年後の自分がいるような気がするからだ。

なにを隠そう、かく言うわたしもオレオレ詐欺に引っ掛かりそうになったことがあるのだ。今、思い出してもアブないところだった。
金額は200万円。

あの時、
詐欺のかけ子は長男の名前を名乗っていた。オレではなかった。
そして、偶然なのか調べ上げたのか、長男が証券会社で株を買っていることを、詐欺グループは知っていた。そしてこう言ったのだ。
「職場の先輩に株を勧めたら、会社のカネで買っちゃって、それがバレたんだけど、いま売ると元本割れで損しちゃうから。カネを作って返そうとしてるんだけど、オレも勧めた手前責任感じちゃって、貸してあげたいんだ。お母さんも協力してもらえないかな?」
いかにも長男が言いそうなセリフだった。口ぶりもそっくりで、よもや他人だとは思いもしなかった。
根ほり葉ほり尋ねたいのもやまやまだったが、「周りに人がいるんだ、ごめんね、空気読んで」とか言ってくる。
この会話を読んですぐに「詐欺だ!」と見破ったアナタ! セーフですね。

愚かにもわたしは、預金通帳をかき集めた。
たまたま休みをとって夫が家にいたので、見つかったら「絶対やめろ!」と言われるに決まっているので、隠れてコソコソやって銀行へ行くつもりで仕度を整えたのだ。
そして通帳が入った袋をかかえて挙動不審だったのだろうか?
「オマエ、なにをコソコソやってるんだ?!」と夫に見咎めみとがめられたのだった。
おかげで詐欺に引っ掛からずに済んだ。

その後も、我が家には長男を騙ったオレオレが2回あったが、ちゃんと撃退したのみならず、警察と連携して詐欺に騙されたフリをして、悪者の口座を凍結させたりもした。
だからと言って自慢は出来ない。
詐欺の方が一歩先んじて進化しているから、いつ騙されるかわからない。

それでも人は経験から学ぶし、経験しなくとも情報から学ぶ。
こんな記事でも何かの益になればと思う。

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