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【言語化能力の高い人は仕事ができる】という僕の説は正しいか

イチローの凄さ

色々なシーンでイチローの凄さは語られるが、
その一つに「言語化が上手」があると僕は思う。

僕は様々なシーンで語るイチローの
YouTube過去動画を見るのが好きで、

・おしえて!イチロー先生!
・もしイチローが社長だったら
・過去のインタビューの映像
・高校球児への指導風景

らをよく見ている。今でも。
その折に、至る所で

言語化が上手だな~
と感心することしきりだった。

その後で見た大魔神佐々木と清原の対談しているYouTubeがあって、
清原も同じ様に語っていた。

ずっと感じていたことを彼が言葉にしていて、
あー、俺が言いたかったことそれだ!
ずっと感じていたけど言葉にできなかった。
イチローは言葉にするのが上手い。

清原曰く

清原レベルでもそう思うんだ!と驚いた。


言語化のレベルが高いから

憶測だが、イチローは自分が考えていることを、
どういう言葉にすればいいのか、できるのか、
子供のころから自然と考え続けていたのではないかと思う。

言語化のレベルが高いから、
イチローはイチロー足り得たのかなと。

他の人が残せない実績もさることながら、
名言集であんなにネタがある人、
他には長嶋茂雄さんくらいじゃないか?と思う。

日本球界にいたころから、
(ある程度結果を残し始めてからだけど)
イチロー選手へのインタビューは記者が困る。
みたいに言われていた。
勉強不足だと相手にされなかったらしい。

その真意は次の章へ譲るとして、
「野球のプロ中のプロ」が「言葉を扱うプロ」とどう接していたのかがよく分かるエピソードだと思った。


プロ対プロのインタビュー

そんなイチロー選手を、追い続けていたジャーナリストがいる。
石田雄太さんという。

numberというスポーツに特化した雑誌でも、度々執筆されている。
桑田真澄投手をはじめ、松坂大輔投手、今では大谷翔平選手もインタビューし、執筆された本がある。

以下の本はとても有名なのでご存知の方も多いのではないだろうか。

そんな石田さんが書いた、イチロー選手とのやり取りを書いたコラムがあった。2010年のもので、イチロー選手がまさにバリバリ現役の頃の記事だ。

イチロー選手は、質問を最後までしっかりと聞き取ろうとします。(中略)だから、質問は語尾までを曖昧にすることなく、正面からぶつけなければなりません。また、彼はたくさんの取材を受けているので、メディアが何を言わせたいのか手にとるように分かっています。なので予定調和のやりとりは成立しませんし、質問のための質問というのは見抜かれてしまいます。

文中抜粋

聞く側もプロではないと成立しない、インタビューだったという事だ。
まさにプロ同士のインタビューだ。
だからこそ、面白い。

続いてもう一つ。

あるとき、ちょっとした行き違いから、お互いがインタヴューの日にちを勘違いしていたことがありました。ボクは今日だと思っていたら、イチロー選手は明日だと思っていた。どうしようかと相談したら、
彼から「今日は心の準備ができていないので、無理です」という答えが返ってきました。この言葉を聞いたときは、ちょっぴり嬉しかったです。
イチロー選手が、インタヴューを前に心の準備をしてくれているんだ……と(笑)。

文中抜粋

ここからもイチロー選手はプロだと思わされる。
本業は語ることではなく、野球をプレーすることだ。
にもかかわらず、「話す」ということに、
いかに真摯に向き合ってきたのかがよく分かる。


上記で書きたい事の殆どは書いてしまったが、
この記事の、そもそも僕が描いていた着地点は、

言語化能力の高い人は、仕事ができる

だ。
イチローのお話でお腹いっぱいで、
どうでもいいだろうと思うけど、一応書く。(笑)

言語化能力とは、「相手へ伝えることを重きに置いた能力」だと思う。
マネージメントはおろか、教育や、内外関わらず
プレゼンするというシーンではとても重要だと思う。

そして、もう一つは「自分の頭の中の整理」だ。
思考を深めることにより、一つ一つ具体的にしていく。
実は独りでこれを行うのは意外と難しい。

なので、コーチングというスキルがあると思っている。
独りでは難しいが故に、伴走してくれる人を雇う。
顧客の多くが経営者というのも納得がいく。

ビジネス上で「壁打ち」なる言葉を聞くが、
これも言語化の修練の一つだと思っている。

言語化能力の高い人は、仕事ができる。
と思う理由が以上だ。いかがだろうか。


おわりに

きっとイチローの言葉がすっと心に入ってくるのは、
前述の二つが、とても長けているからだと思う。

冒頭に書いた「記者が困るインタビュー」と、
石田雄太さんのインタビューでは、
プロとしても語れる、伝わる言葉が変わってくる。

もちろん、石田さんはそれまでに信頼関係をきっちり築いてからインタビューされているのだけど。(前掲のコラムを参照下さい)

今、イチローは高校球児への指導を毎年行っているが、
その指導内容を見ていても、本当に理に適ったことしか言わない。

そして、指導を受けた球児たちの羨ましさたるや。
夢や目標を見させることができるのも、
仕事ができる人の要素の一つではないだろうか。

最後までお読み頂きありがとうございました。


※各選手の現役時代のエピソードのみ、「選手」「投手」という敬称を付けました。
それ以外は敬称略となっています。ご了承下さい。

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