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ロンドン駐在記

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ロンドンにて1年間、妻・3歳の娘・3ヶ月の息子の家族4人で過ごした駐在記
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ロンドン駐在記001 : 渡英 (Part1)

1. Scope 世界がコロナ禍で変わってしまう前、平穏なロンドンにて1年間、妻、3歳の娘、3ヶ月の息子の家族4人で過ごした駐在記を示す。 2. 出発 出発の日の天気は、曇り時々雨だった。電車と飛行機に乗るのが楽しみな娘は、ご機嫌だった。ちょうど盆休みと重なった為、移動時に込み合うこともなく、スムーズな滑り出しであった。電車に乗ってすぐに、息子が寝た。隣にいると娘が“キャー”と叫んで、わざと息子を起こすのだが、幸運にも電車はがらがらで空いていた。娘と私は空いている前の方の席

ロンドン駐在記077 : 赤と青のガウン

電車内の広告で、話題の本を知った。プリンセスのオックスフォード留学記をググって調べてみると、以下の記事が引っかかった。 今から9年前、2015年の話であった。私の記録は、パブリック(庶民)のロンドン駐在記で、今から約20年前の話である。畏れ多いが、勝手に親近感を感じて、読みたくなった。 早速、図書館で予約したが、予約殺到で順番待ちであった。勝手な親近感と思い込みだが、心を広く持って、ゆったり待つことにした。

ロンドン駐在記076 : 世界地図

 読まなくなった本を、一気に処分しようと妻が断捨離していた。捨てられそうな本の中に、懐かしの本があった。  ロンドンの古本屋さんで購入したのだが、1ポンドで当時約200円だった。子供に世界を把握し、空想で探検する機会を与える良い本であり、超お買い得で購入したのを思い出した。  見開きのページで、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカ、アジア、ロシアの順で描かれている。当然、日本で作れた地図とは、大幅に違う優先順位である。イギリスの目から見ると、世界はこのように写っていると、良

ロンドン駐在記075 : 卒業旅行 (キャンセル)

 家族で計画していたロンドンでの卒業旅行は、コロナ禍でキャンセルせざるをえなくなった。無用航空券のキャンセルは、予定通り3月1日になり次第実施した。  前日には、スムーズに処理できるように、キャンセルの仕方を再確認した。具体的に確認しようと、取消ボタンの画面まで確認した。  調べたり検討したりと長い時間を要したが、キャンセルの実行は一瞬だった。取消ボタン、実行ボタン、確認ボタンと、たったの3クリックのみであった。準備していてスムーズなのは良い事ではあるが、余りにもあっけな

ロンドン駐在記074 : 引退 (ルーニー)

 目覚ましを止めたスマホから、本日のニュースが読み上げられた。眠気眼だが、ルーニー引退の記事を読み上げられて、目が覚めた。  元祖の“ワンダーボーイ”と称されたのはイングランド代表FWオーウェンだが、新たなアイドルとして“新ワンダーボーイ”と呼ばれたのがルーニー選手である。ロンドン駐在を機会に、”元祖ワンダーボーイ”から応援してた事を鑑みると、長い時の経過を感じ、ペコパの漫才のように「時を戻そう」ってことにはならない。  毎度、スポーツ選手の引退で年齢を実感するが、駐在の

ロンドン駐在記073 : JAL国際線航空券の特別対応(対象拡大)

 “新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う国際線航空券の特別対応”は、10月15日に条件が更新され、対象が"2020年2月28日~2021年1月31日搭乗分"まで延長された。ただし、まだ3月末のチケットは対象外だった。 このペースだと、対応が決まるのは、年末になると予想したが、待望の12月17日に対象便の拡大がネットで周知されていた。 ◆新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う国際線航空券の特別対応について https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/202

ロンドン駐在記072 : JAL国際線航空券の特別対応

 2021年3月末の特典航空券(東京ーロンドン往復)を予約済みであるが、2020年の夏になってもコロナ禍の鎮静化の目途立たずであった。どんな対処方法があるかを、WebでJALに問い合わせをした。  2020年の9月末、土曜日の問い合わせであるが、小1時間程度の速攻で以下の返答を受領した。どうなるかは分からないが、当面は様子見で、年末・年始に判断する事になりそうである。

ロンドン駐在記071 : 卒業旅行 (計画)

 思い起こせば1年前の2020年元旦、娘と息子の卒業旅行を兼ね合わせ、2021年3月の家族旅行の計画を立てた。どこに行きたいかを尋ねると、娘はロンドン、息子は希望無し、嫁は海外ならどこでもとの回答で、ロンドンに即決した。  家族4人分のロンドン往復は、特典航空券をマイルで交換する。予約できるのは360日前までであり、1年前ではなく中途半端な円の角度と同じ日数であるが、2020年3月末の申込を逆算して必要マイルが残る調整をした。晴れて予約可能となった日の朝に、航空券を予約した

ロンドン駐在記070 : 駐在記

1. 駐在記 1年間の駐在終了し、駐在記は合計69回の発信であった。日々仕事と私生活に追われながら、平均月3回のペ-スは悪くはない数字であろう。以下に考察をまとめる。 2. 執筆時間 執筆時間は、週末の夜中であった。平日は図らずしも業務に追われ、週末の日中は家族さ-ビスと育児に追われる。PCに向かえるのは、週末の家族が寝静まった深夜のみである。この時間の制約から、図らずしも平均月3回ほどになるのであろう。 3. 意義 家族同伴の駐在という貴重な体験である為、自発的に書き始

ロンドン駐在記069 : クリーニング

1. 業者 電話帳を開けばさまざまなクリーニング業者があったが、面倒であるので引越し業者に依頼した。ほとんどの駐在者は考える事が同じで、引越し業者にセットで頼むらしい。掃除不備による再清掃を頼む事が有る為、安いローカルの業者を頼むよりも、融通の利く日本の運送会社に頼む方が得策である。 2. 清掃作業 請求金額は、646.25ポンド(約13万円)であった。最初は高いと思ったが、2 BedroomのFlatでは必要な金額である。ちなみにこの同期の場合は700ポンドの見積りを受け

ロンドン駐在記068 : 帰国準備

1. カウントダウン 帰国一ヶ月前が近づき、帰国準備が必要となってきた。1年家族で暮らしたので、出国のときよりも帰国の方が面倒であった。仕事と同じく、段取りの良し悪しで8割がた勝負は決まる。よってチェックリストを作って、落ちの無いように管理した。 2. ポンド換金 どうしてもポンドが少し残る為、日本円への換金方法はひとつのポイントである。出張でロンドン・ヒースロー空港での換金と成田空港での換金の比較をした。少しの差ではあるが、成田空港の方が得をする結果となった。為替の動きで

ロンドン駐在記067 : 住宅 (2000年代初頭)

1. ロンドン相場 ロンドンの平均一軒家の金額は4,000-5,000万円と記事にあった。日本の平均よりおそらく1,000万円ほど高い。ただし、住宅ローンは非常に借り易く、誰にでもすぐに金を貸してくれるとの話だった。一緒に仕事をしていたインド人(イギリス在住4年)も購入を検討していた。 2. バブル 当時は不動産の値段が上がっており、住宅バブルのような状況だそうである。大家さんもその流れに乗るつもりで、退去時に不動産屋さんに見積りをさせていた。値段が良ければ売り払うし、良く

ロンドン駐在記066 : ユニオンジャック

1. 送別会 日本に帰国される方の送別会の席で、Pubに飾られたイングランドの旗を見て、赤十字と思ってらっしゃる方がいた。1年暮らした国の国旗を知らない先輩に説明をしたが、疑問も残ったのでちょっと調べて以下に纏めた。 2. イギリス国旗 ユニオンジャックは、日本でも馴染み深いイギリス国旗である。ただし、ジャックとは船の舳先につける船首旗の事であり、正しくはユニオン・フラッグと言うらしい。この国旗は次の3国の国旗から成り立つ。 国旗の成り立ちでは、ないがしろにされているもう

ロンドン駐在記065 : UK

1. 定義 イギリスと言っているが、明確な定義は結構ややこしい。イギリス人でもややこしいと言っているし、実は周りのヨーロッパ人はほとんど理解していないそうである。 2. UK 日本人が言うイギリスとは、United Kingdom(U.K)をさしている。これは以下の二つの大きな島からなる連合王国である。 3. グレートブリテン さらにグレートブリテン島は、3つのエリアに分けられる。ここでサッカーの代表でお馴染みのイングランドが出てくる。これらのエリア間では、発音の違いや歴