India_3_Aug2019
夜中2時前。機体は無事にデリー空港へ着陸した。
2014年に来たときは、驚くべき人数で、入国手続きを終えるのに1時間以上かかった記憶がある。
ものの30分。今回はあっと言う間だった。
人数の違いもあったかもしれないし、システムの向上もあったのかもしれない。インドも変わってきている。そんな予感がした。
そう言えば、ビザもe-visaに変わり日本でのビザ申請手続きも、相当に簡略化されていたことを思い出した。
国際線のターミナル3から国内線のターミナル2へ移動する前、時間を潰すためにドミノピザに入った。生地が半分を占めているような、ぼったりとしたピザだった。一緒に頼んだコーラでそれを、胃に流し込む。
余談だが、ピザやハンバーガーを食べる機会が一気に増えるのが、海外一人旅だ。「早い安い楽ちん」が完全に保証されているファストフードは、これというこだわりのない旅を目的にしている男にはもってこいの場所だ。いや、お金があればもっと選択肢があるのかもしれない。ただ気ままな一人旅の醍醐味は、極力お金をかけないところにあるとも思う。そしてその気楽な感じが何より快適だ。いずれにしてもこの感覚を恋人や奥様、大切な誰かとの旅行に持ち出すと、てきめん嫌われるので、やめた方が良い。
ケチんな的な、ことを言われたりする。まあ旅に何を求め、どのように旅するかは、千差万別だ。
本当に余談になった。
搭乗予定の飛行機の出発まで2時間近くある。朝の4時。時差で体内時計も無茶苦茶で、思考も定まらないし、本を読む気にもなれない。かと言ってピザ生地はきちんと胃の中で膨らみ、満腹感を十分に与えている。
とりあえずと、水を買いに立ち寄った薬局でまさかのものを見つけた。
ダイアモックス
高山病の予防に効果があるとされるこの薬を12個200円くらいで購入した。
よもやラッキーとしか言いようがない。飛行機から、いきなり高度約3650mの高地に降り立つのはなかな経験できることではない。昔富士山の8合目付近でバイトしていたこともあり、高山病の辛さは分かっている方だと思う。
とにかくこれが、結果的に高度順化の大きな一助となった。
予定より15分遅れで、デリーを出発したLCCは、
その後定刻通りにレー空港に到着した。
機内から眺める山の峰々は勇ましく、旅の興奮を誘うには十分すぎるほどだった。
レー空港到着は目前だ。
いよいよ、ラダック地方を経巡る1週間の旅が始まろうとしていた。
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