扇風機の風にあおられ鰹節が飛ばなかった日:『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』書下ろし構成前の生の日記
書籍『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』に収録した書下ろしの日記は、日々の日記から、いくつかのトピックをぬいて1日のできごととして再構成して書き上げました。
この日記は再構成前の「生の日記」で、2023/05/21の文学フリマ東京36でペーパーとして販売したものです。ペーパーと同価格で販売します。
クーラーが、夜中めちゃくちゃに冷やしてくる。
設定温度を高くしても冷気の手をゆるめてくれない。寝ぼけながらいったん切って、すると暑くなるから作動させ、また冷えすぎてを繰り返した。冷風を毛布でしのぎながら、これ、壊れているんじゃないかと思う。作動しなくなるのは困るから、冷風がガンガンに出る壊れ方ならましかもしれない。
起き出して、午前中になんの用もない夏休みの子らを寝かせたまま一人で朝ごはん。洗濯を干して在宅勤務に入った。
休みで家に寝ている人がいることで、自分も体の幾分かは休みのような感覚がある。私にとっては間違いなく就業日で作業もたくさんかかえているのだから、その感覚は錯覚と言えばそうなんだけど、なにか実際でもある気がする。
ここから先は
1,380字
¥ 200
いつもサポートありがとうございます。いただいたお金は新しい本を作るのに使わせていただいております!